暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜選択肢の有無〜
[3/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
止まっているはず。


屋内だからよく響く。
地下だから、よく聞こえる。






(だったらなぜ、煙の中から呼吸音なんかが聞こえてくるのだ?)







その疑問を得た瞬間、煙の中から翼が生える。
それは鋭利に尖った翼で、すぐに柔らかな鳥のような翼のそれにかわった。



その羽ばたきで煙が掻き消える。

そこにいたのは、ひとりの男。目にも止まらぬその速さで、間に入って爆破を防いだ者がいた。






「おまえは・・・・・」

「ようよう、結構痛めつけてんなぁ・・・・おい、ギンガ、大丈夫か?」

「う・・・舜・・・さん?」


蒔風がギンガの上体を腕で抱え、意識があることを確かめた。
そうして大丈夫なことを確認して、ギンガを壁にもたれさせる。



「意識あんなら大丈夫だな。寝てろ」



蒔風がギンガの肩を叩いて振り返る。
ギンガはそこでプッツリと意識を手放し、その場で気絶してしまった。




「よう、眼帯ちゃん。ギンガに勝つとは、やるじゃないの。いっちょおにーさんとも相手してくれや」



翼を閉じ、両手両足をプラプラさせて、準備に入る蒔風。
その蒔風に、チンクはかなり警戒していた。


トーレ、クアットロ、ディエチ。あの三人が逃走するだけで必死になったという男。
そしてドクターの話によれば、あの伝説の翼人だという事。




だからいきなり戦闘に入る、という事はあまりにも愚策、とチンクは判断した。

故に、ここは時間稼ぎに徹することに決める。
待っていれば他の姉妹も来る。そこまで待てば、こちらの勝ちだ、という考えだ。






「私はそのタイプゼロ・ファーストを連れて帰りたいだけだ。知っているか?彼女はそっちよりもこっち側の人間だ」

その言葉に蒔風がきょとんとする。
そうして首をかしげて、ギンガの方をちらりと見てから、頭に指を当てて考え始めた。


「タイプゼロ・ファースト?なんだそれ?うーーーーん・・・・・・お前ら戦闘機人の名前は数字から来てたな。そしてゼロ・ファースト・・・・・なるほど、プロトタイプ。ってことは、ギンガも戦闘機人か?で、ファースト、なんていうのがあるんだからセカンドもあるんだろうなぁ・・・・そっちはスバルだな?」



たったこれだけのキーワードで、蒔風が正解に行きつく。
そのあまりの頭の回転にチンクが驚きの表情をした。


そう、ギンガ、およびスバルの二人は戦闘機人だ。
そうなった経緯は知らないが、道理で詳しかったわけだと蒔風が納得する。


その蒔風に、なおもチンクが話しかけた。



「わかったか?だから、そいつ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ