第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜選択肢の有無〜
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止まっているはず。
屋内だからよく響く。
地下だから、よく聞こえる。
(だったらなぜ、煙の中から呼吸音なんかが聞こえてくるのだ?)
その疑問を得た瞬間、煙の中から翼が生える。
それは鋭利に尖った翼で、すぐに柔らかな鳥のような翼のそれにかわった。
その羽ばたきで煙が掻き消える。
そこにいたのは、ひとりの男。目にも止まらぬその速さで、間に入って爆破を防いだ者がいた。
「おまえは・・・・・」
「ようよう、結構痛めつけてんなぁ・・・・おい、ギンガ、大丈夫か?」
「う・・・舜・・・さん?」
蒔風がギンガの上体を腕で抱え、意識があることを確かめた。
そうして大丈夫なことを確認して、ギンガを壁にもたれさせる。
「意識あんなら大丈夫だな。寝てろ」
蒔風がギンガの肩を叩いて振り返る。
ギンガはそこでプッツリと意識を手放し、その場で気絶してしまった。
「よう、眼帯ちゃん。ギンガに勝つとは、やるじゃないの。いっちょおにーさんとも相手してくれや」
翼を閉じ、両手両足をプラプラさせて、準備に入る蒔風。
その蒔風に、チンクはかなり警戒していた。
トーレ、クアットロ、ディエチ。あの三人が逃走するだけで必死になったという男。
そしてドクターの話によれば、あの伝説の翼人だという事。
だからいきなり戦闘に入る、という事はあまりにも愚策、とチンクは判断した。
故に、ここは時間稼ぎに徹することに決める。
待っていれば他の姉妹も来る。そこまで待てば、こちらの勝ちだ、という考えだ。
「私はそのタイプゼロ・ファーストを連れて帰りたいだけだ。知っているか?彼女はそっちよりもこっち側の人間だ」
その言葉に蒔風がきょとんとする。
そうして首をかしげて、ギンガの方をちらりと見てから、頭に指を当てて考え始めた。
「タイプゼロ・ファースト?なんだそれ?うーーーーん・・・・・・お前ら戦闘機人の名前は数字から来てたな。そしてゼロ・ファースト・・・・・なるほど、プロトタイプ。ってことは、ギンガも戦闘機人か?で、ファースト、なんていうのがあるんだからセカンドもあるんだろうなぁ・・・・そっちはスバルだな?」
たったこれだけのキーワードで、蒔風が正解に行きつく。
そのあまりの頭の回転にチンクが驚きの表情をした。
そう、ギンガ、およびスバルの二人は戦闘機人だ。
そうなった経緯は知らないが、道理で詳しかったわけだと蒔風が納得する。
その蒔風に、なおもチンクが話しかけた。
「わかったか?だから、そいつ
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