暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic23-B新暦75年ミッド・プライソン戦役〜Battle Field〜
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殿ですな? 吾輩は聖王教会騎士団、銀薔薇騎士隊が一、ライオネル・ブンテンバッハ。教皇マリアンネ聖下の命の下、そなたらの力となるべく参上仕った」

自己紹介と、ここへ来た理由を話してくれた。そう、教会騎士団の中でも最強の精鋭部隊ズィルバーン・ローゼに所属する騎士。手に2mほどのバトルアックスを携える、斧を武装とする騎士の頂点であるパラディン。騎士ライオネル、その人だ。身長は2m半くらいあって、その巨体さだけで圧倒されちゃう。

「あ、はい。よ、よろしくお願いいたします!」

私が深くお辞儀をすると「うむ! かような美女に頭を下げられては、張り切るしかなかろうて!」バトルアックスを肩に担いで、援軍の戦車と装甲車に向き直った。フリューテッドアーマーなんて、時代錯誤な本格的な甲冑を身に包んだ騎士ライオネルは、陽に焼けた禿頭を左手で撫で、側に落ちていたグレイト・ヘルムを手に取って被った。

「では参ろうか!」

柄を両手で握り締めてグッと腰を落とした騎士ライオネルは、「いざ!」その掛け声と共に戦車と装甲車に向かって突撃した。見るからに重そうな甲冑なのに、軽やかに速度を上げて駆けて行く。でもあまりにも無謀な行為。戦車と装甲車の砲塔が騎士ライオネルへと向けられ、そして砲弾が発射された。

「危な――」

最後まで言い切る前に、騎士ライオネルは薄紅色の魔力が付加されたバトルアックスで迎撃。軽々と振るって、エネルギーの塊である砲弾を寸断した。足を止めることなくまずは戦車ヘ最接近。

「鉄塊など、何の脅威にもならぬわ!」

バトルアックスで砲塔をスパッと斬り落とした後、そのまま車体を駆け昇るとバトルアックスを振り上げて、「ふん!」と勢いよく振り降ろした。その一撃で、戦車は大きくひしゃげて無力化された。

「すごい・・・」

「次!」

装甲車の機銃攻撃をガンガン当てられながらもビクともせず、騎士ライオネルは装甲車へと向かってジャンプした。装甲車がバックを始めたから「逃がさん!」ザフィーラが鋼の軛を発動して、退路を塞いだ。

「おお! 礼を言うぞ、ザフィーラ殿!」

騎士ライオネルは振り上げたバトルアックスを振り降ろし、装甲車もまた大きく潰して無力化した。そして「なんじゃい、つまらん。もっと骨のある兵器は居らんのか?」と言って、今度はガジェットの群れに単独で突撃して行った。そこからは一方的な戦闘、というより破壊行動だった。

「これがパラディン・・・」

「ここまで心強い味方など、そうは居らんな」

ザフィーラの言葉に、私はただ「そうね」頷くことしか出来なかった。


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