第二話「MS学園」
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「じゃあ、俺たちはこの辺で?」
そう言うと一夏達は席をはずしてとっとと出て行ってしまった。
「そ、そんな……!」
僕は仕方なく明砂と食事を取るはめになってしまった……
*
一方、先に遼へ戻った一夏は棚の上に置いてあるケータイがなっているのに気づいた。ちなみに、相部屋の相手は該である。
「一夏、電話だぜ?」
と、ベッドに横たわってケータイゲームをしている該が呟いた。
「ああ……」
ケータイを手にとって一夏は電話に出た。
「はい、もしもし?」
『ヤッホー♪イッ君?』
「……」
一夏はケータイをパタッと閉じてベッドに寝転んだ。数秒後、またケータイが鳴りだす。
「一夏、そのケータイ黙らせろよ?」
該がそう言うので、一夏はケータイを睨んで部屋の外でケータイを開いた。
『イッ君〜! 速攻切るなんて酷いよ〜……』
「何の用ですか……?」
一夏は不愛想にそう尋ねた。電話の相手はこの世界を歪めた張本人「篠ノ之束」である。
『そうそう! あのね? 今イッ君何処に居るの? 当ててみよっか?』
「ええ、どうぞ……?」
『IS学園〜!!』
「外れです」
『……ッ!?』
束は一夏がIS学園へ入学すると百パーセント思っていたようだが、それは彼の一言の返答で裏切られた。
『……どこ!? 今どこにいるのっ!?』
「MS学園ですけど何か?」
『そんな〜! あんなところに行くなんてイッ君じゃないよ?』
「普通だと思いますが……?」
『そんな!? イッ君あんなところに行くなんて非常識すぎるよ〜!!』
「俺、男ですけど? 逆にIS学園に行く方が非常識だと思いますが?」
『うぅ……』
束は少し唸って返す言葉を考えた。
「もう用がないなら切りますよ?」
『ちょっとまってよ!? 今日はイッ君がIS学園に行ったと思ってせっかくイッ君の専用機を作ってあげたんだよ!?』
「俺の? 言っておきますが、男でISは使えません……」
『だけどイッ君なら使えるかもしれないの!!』
「だから使えませんって……」
『白式っていうの! こんな凄い専用機どこにもないよ!?』
「そうですか、凄いですね……」
『だ〜か〜ら〜……?』
「ですけど俺は乗れませんので」
『イッ君! MSなんかどこがいいの!? あんな着ぐるみモドキ全然凄くないのに〜!』
「話はそれだけですか? 切りますよ?」
『あ、待ってイッく……プツン』
一夏は戸惑いなくケータイを閉じた。あとで電話番号とメアドを変えておこうと。
「よう? 誰と話してたんだ? 結構声がでかかったけど?」
部屋に戻ると該が訪ねて来たが、一夏は適当に良いわけでもしておいた。
「ああ、間違い電話。結構しつこかったよ? 何度言っても相手がわかってくれなくて」
「そいつぁ面倒だな」
「そうだ、該?
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