第一話「ガンダム」
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と切り替える。すると、目の前には一体のラファールが現れる。
「き、来た!?」
僕はがむしゃらに体を動かしてMSの歩行移動を行う。しかし、まだ動作がノロノロだった。
「コイツ、初めてなのか?」
そうラファールの操縦者は呟き、好機として僕へ襲いかかってくる。
「ぶ、武器は……武器は無いか!?」
必死で武器を探る僕、ラファールがライフルを発砲した途端、その銃弾は僕の纏うガンダムの装甲に跳ね返されたのだ。
「なに!?」
ラファールは予期せぬ事態を目に、焦りつつグレネードを試みるが、そんなラファールの片腕をガンダムになった僕の片腕が掴んだ、僕はそのすきに手に力を込め、ラファールの片手を握りつぶしたのだ。
「そ、そんな……!?」
一旦僕から距離を置くラファールは予期せぬ事態を予想してか僕から背を向けだす。
「ぶ、武器は……武器は何処だ!?」
そのすきに僕は武器を探る。すると、背のバックパックから棒状の出っ張った取手のパーツを手にした。モニターからはビームサーベルと表示されている。
「ビームサーベル!? くそっ……やってやる!!」
僕はバーニアと共にガンダムは高く飛び上がり、ラファールのアサルトライフルを弾きながらサーベルを振り下ろす。
「!?」
そして、ラファールは悲鳴と共にガンダムのビームサーベルで真二つに引き裂かれてしまった……
ラファールは爆発し、僕は初めての戦果と共に、初めての人殺しをしてしまった。
「や、やったのか!?」
「で、でも……僕は人を……」
人を初めて殺してしまったことに、吐き気と恐怖を覚えてしまった。しかし、こんな所でパニックに陥っている場合ではない。今はどうにかしてこのガンダムというMSを運ばなくてはならない。
「父さん、無事でいてくれ!」
僕はそう願ってバーニアを起動して上空へと飛び立った。
*
「アムロ! アムロ!?」
一方、戦闘が止み、静まり返ったアナハイム社の敷地内を明沙が必死でアムロを探していた。
「アムロの奴……何処へ行ったんだよ!?」
「そういえば、一夏の奴も居ねぇぞ?」
どさくさにまぎれて該がそう言う。アムロもそうだが一夏もさっきから居ない。教師が生徒の数を数えて居ても、あの二人足りないのである。生徒達はその場へ寄せ集められているが、隼人と明沙だけはどうも気がかりにならず、二人と該も加わってこっそり抜け出して二人を探すことにした。
「おいおい? 何処へ行くンだ?」
そう笑いながら該が言うが。
「俺たちは必死なんだ! 遊び半分のお前と一緒にするな!」
総隼人に怒鳴られて該は舌打ちをして黙った。
「チッ! んだよ……ったく」
そうブツブツ言いながらも該は二人同じようにアムロと一夏の名前を叫んだ。
「アムロは一人で地下に行ったけど……」
しかし、地下への行先は瓦礫に
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