第一話「ガンダム」
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らぼうに答えると、僕の前に重箱を差し出して、
「ほら、お弁当作っておいたから一緒に食べよ? この上に屋上とかあるんでしょ?」
「……」
僕は、断ることが出来ず、そのまま彼女と共に屋上へと上がった。
「どう? 美味しい?」
「うん……」
僕は適当にから揚げにフォークを刺して齧っていた。僕の適当な返事を耳に彼女は喜びながら次々と質問を問い投げてくる。
「ねぇ? どれが一番おいしいの?」
「うん……」
「から揚げ? あ、卵焼き?」
「うん……」
「ちょっと?」
「うん……?」
すると、僕が振り向くとそこには曇った表情の明沙がいた。
「みんな同じ返事だよ? もっと詳しいコメントしてよ」
「じゃあ、ゆで卵」
「ゆで卵なんて入ってないよ!」
「じゃあこのおにぎり、ササニシキのようだから美味しいね」
「お米はコシヒカリ! っていうか作ったおかずを評価してよ!?」
「……」
僕は面倒な顔を彼女に向けて、重箱を目に。
「全部美味しいよ」
そう答えて僕はグッタリと横になった。そんな僕を目に明砂は呆れて。
「もう! アムロったら……」
「……」
僕が彼女をシカトしながら横たわって仮眠をとる。そんな僕の元へ明沙が寄り添い、
「……ねぇ? アムロ、キスしよっか?」
「……!?」
その一言の囁きを聞き、僕は慌てて起き上がったが、起き上がった拍子に彼女の頭とゴッツンコしてしまった。
「いてて……明沙!?」
「痛いなぁ……冗談だよ?」
「……」
頭をなでる彼女を目に僕はムスッとなり、怒って屋上を出て行った。
「ちょっと!アムロ?どうしたの」
「……」
変な冗談を言いやがって! もう知るものか! 僕は何も言い返さず、階段を下りて行った。
「アムロってば……」
明砂が俺の後を付いてくる。俺は彼女の手を振り払おうとした刹那。
「!?」
突如、凄まじい爆発が巻き起こり、屋上から見える目の前の格納庫へミサイルが着弾した。格納庫は半壊し、待機状態のMSが次々に破壊されていく。そのとき、僕は咄嗟に明砂を爆風から庇った。
「キャッ……!」
「な、何だ……!?」
僕は上空を見上げると、そこには数機のIS、恐らくあの機体はフランスのラファールリヴァイヴだ。奴らが奇襲を行っていた。
「IS!?」
「ど、どうして……」
そのとき、僕らの上空へ浮遊していた一機のラファールが僕らを捉え、銃口を向けて来た。
「やば……!?」
僕は無意識に明砂の手を引き、階段を駆け下りて逃げ続ける。何がどうなっている!?先ほどまでの退屈な時間は何処へ行ったのやら、今の僕らは恐らく一瞬の修羅場を見てしまっただろう……
一階では生徒達がパニックに陥って大混乱になっている。皆が悲鳴をあげ、押したりおされたりの混み合いが目に映った。正直、この中を突破
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