第三十八話 忍び寄る悪その九
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「同じ人が色々な場所で騒いでいるんだ」
「佐世保でもですか」
「沖縄でもね」
「そしてその人達の中にですね」
「その先生もいてね」
「お友達もですか」
「いるよ」
そうだというのだ。
「だからそうした人達にはね」
「絶対に、ですね」
「近寄らないでね、第一に」
「先生にもお友達にも」
「確実に悪い人達だから」
そうとしか思えないからだというのだ。
「それも最悪と言っていい位にね」
「確かに、暴力にセクハラにですから」
「そうした輩が教師だから」
岡島は吐き捨てる様にも言った。
「日本は駄目になるんだ」
「そうした人が生徒に教育をするから」
「だからね」
それ故にというのだ。
「酷いことになっているんだ」
「教育が」
「そうだよ、本当にね」
「そして私もですね」
「気をつけてね」
衝夫だけでなく周りの輩にもとだ、岡島は優花に話したのだった。
そしてだ、その話からだった。優花は一旦自分のアパートに戻ろうとした。しかしその途中でクラスメイト達に会った。
「あれっ、優ちゃんじゃない」
「今から何処か行くの?」
「アパートに帰るつもりなの」
優花はこうクラスメイト達に答えた。
「今からね」
「ああ、そうなの」
「そういえば優ちゃんアパートで一人暮らしだったわね」
「そう言ってたわね」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「行くんじゃなくてね」
「帰るつもりなのね」
「逆だったのね」
「そうなの、ただ帰る前に」
優花はクラスメイト達にさらに話した。
「スーパーに寄るつもりよ」
「ああ、八条スーパーね」
「あそこね」
「あそこに寄って」
そしてというのだ。
「今日の晩御飯の食材買うの」
「晩御飯の食材?」
「じゃあ優ちゃん自分で作るの」
「そうするのね」
「自炊してるのね」
「ええ、いつもね」
実際にとだ、優花はクラスメイト達に答えた。
「そうしてるの」
「へえ、そうなの」
「優ちゃん一人暮らしだっていうけれど」
「いつも自炊してるの」
「自分でお料理してるの」
「そうなの」
そうしているというのだ。
「それが一番易いし栄養バランスも考えられるし」
「ううん、しっかりしてるわね」
「優ちゃん凄いわ」
「いい奥さんになれそうね」
「いいお母さんに」
「そうかしら」
妻や母、女だからこそなれるものにと言われてだ、優花は意外なそして気恥ずかしいものを感じて顔を赤くさせた。
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