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トラベル・トラベル・ポケモン世界
24話目 同盟強攻
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た。

 グレイは、ハピナス1体だけで、アブソルとハガネールの2体を相手に戦わなければならなくなった。
 ハガネールは、ハピナスの攻撃ではほとんどダメージを与えられない強敵である。
 またアブソルは、1回の攻撃チャンスで“つじぎり”と“サイコカッター”の2つを同時に放つことができ、さらにその攻撃の威力も非常に高い強敵である。先ほどハピナスが“メガトンパンチ”を放った時には、同時に放たれる技の片方である“つじぎり”ですら打ち消すことができなかった。
 戦力差は非常に大きく、グレイには絶望的な状況であった。



「……ハガネール、“アイアンテール”」
「アブソル今よ、二刀!」
 ハガネールが“アイアンテール”で鋼鉄の尻尾を叩きつけてハピナスを攻撃する。
 ハピナスは“カウンター”で、受けたダメージをハガネールに倍返しにしたが、その直後にアブソルの“つじぎり”と“サイコカッター”が同時に放たれ、さらにアブソルは脚の爪でハピナスを切り裂いた。
 ダメージの限界を超え、ハピナスは戦闘不能となって倒れた。

 エレナとイザルが互いに片手でハイタッチしている光景を見て、グレイは自分が負けた事を実感した。
(ああ……負けた時のこの感覚、悔しさ、何か久しぶりだな……)
 グレイは、自分が何故エレナをライバル視していたのか思い出した。単純に、負けた時に悔しかったからである。
 エレナには1週間前に勝ち、イザルには昨日勝っている。勝ちが続いたからこそ、グレイは負けることの悔しさを忘れていた。
 グレイはバトルを振り返り、どこかに勝ち筋は無かったのかと考え始める。
(姐さんがKKを回復させるために“タマゴうみ”を使おうとした時から、ハガネールは姐さんに積極的に攻撃してきた。その時に“タマゴうみ”を諦めて“カウンター”でハガネールを早めに攻撃していれば結果は変わったか……?)
 さらに様々な考えがグレイに浮かぶ。
(いや、そもそも最初の方で姐さんがハガネールに足止めされた時に、姐さんの“うたう”でハガネールを釘付けにすれば良かったんだ! 姐さんが“うたう”を使った時だけはハガネールはKKへの攻撃を止めて姐さんに攻撃してただろ! 当然、姐さんはダメージを一方的に受けるだけだけど、その間だけはKKはアブソルと1対1の状況になってただろ! だから、姐さんの“うたう”でハガネールを釘付けにして、KKがアブソルを倒すのを待てば良かったんじゃないか?)
 さらにグレイは、エレナとイザルが自分のポケモンを(ねぎら)っている様子を見ながら思う。
(もしオレが、KKに言う事を聞いてもらえるくらい立派なトレーナーだったら……もしKKが最初からオレの言う事を聞いてくれれば……この勝負にも勝てたかもしれないな……)
 自分のギャラドスは言う事を聞かないポ
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