暁 〜小説投稿サイト〜
Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#35 光の王都バチカル
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張本人も自分の前で許しを請うている。間違いないのは確実だが、本人の口からそれが聞きたかったのだ。

 ティアは、その問いに直ぐに、答えた。

「はい…。ローレライとユリアの名にかけて………」
「ありがとう…でもティアさん…実の兄を討とうなどと考えるのはおやめなさい……。血縁同士戦うのは悲しい事です」

 確かに、ルークの事に関しては安心はしていた。……でも、ティアの行為に心配をしているようだ。

 ティアは、それを聞いて、ルークの母親は本当に心やさしい人なのだと。改めて思った。そう――母親は、皆……同じだ。

「お言葉…ありがたく承りました……」

 ティアはその後再び謝罪をして、ルークと共に部屋を後にした。



 2人が、部屋を出た後。

「…なぁ」

 ルークは、ティアに話しかけた。言いたい事があったから。

「何?」
「あんま気にすんなよ。母上が倒れたのは元から体が弱いだけだから…」

 顔を若干赤くさせながら、足早に先に進む。そんなルークを見てティアは、表情を変える事が出来た。
 暗い表情が、少しだけ、明るくなった。

「ありがとう……」

 だからこそ、ルークにそう言ったのだった。





















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