暁 〜小説投稿サイト〜
Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#35 光の王都バチカル
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ル……」

 そして ガイも同じ気持ちだった様だ。

「アルの言うとおりだと思うぜ? 奥様は心配性だから、本人が直接謝れば……。きっと心配が1つなくなると思うしさ」

 2人の言葉を訊いて、俯かせていた顔を、ティアは上げた。

「そう、ね……。私も、言ってくるわ」

 ティアもルーク同様、走って向かった。
 背中を見送った後、ガイは笑った。

「相変わらず、アルはやさしいねぇ」

 ガイがそう言う。

「あはは……。 ほら、あんなに暗い顔されちゃ仕方ないよ。暗い顔なんて、ティアには似合わない、って思うし。 ……それに、ずっと、ここに来る前から気にしていただろうしさ。ティアは」

 アルも笑いながらそう返した。

「そうですね……。ボクもそう思います」

 イオンも感じていたようだ。
 この件はティアじゃないと、解決できない事だから。……乗り越えなきゃならない事だから。




 ルークは、母親の寝室の前に来ると、一呼吸した後、扉をノックをした。
 中から、返事が返ってきたのを確認するとルークは直ぐに扉を開けた、

「母上! ただいま帰りました…」

 母親の側まで、ルークは近付いた。安心をさせる為に。

「おぉ……。ルーク、本当にルークなのね…」

 ルークは、母親の目線になるように跪いた。

「母上…」
「母は…心配しておりました……。無事で、良かった……」

 ルークの無事を間近で確認でき、安心していたその時だ。

「奥様っ!」

 1人の女性が入ってきたのを確認した。その女性は顔を俯かせていた。そして、見知った者だった。

「奥様……、お許しください…」

 ティアは、声を震わせながら、謝罪をすると共に、2,3歩近付いていった。

「ティア…!」

 ルークは、突然の事に驚いていた。
 ティアがついてきた事に気付いてなかったから。

「貴方がヴァンの妹の…?」

 母親はルークとは対照的に落ち着いていた。ルークが行方不明になった元凶とも言えるティアを目の前にして、ただ……慈愛の表情で、ティアを見ていた。

「はい………」

 ティアは、跪いた。許しを乞う様に。

「おっ、おい!!」

 ルークは、止めようと。そこまでしなくて良い、と止めようとしたが、ティアはそのまま続けた。

「私が……、兄を討ち倒さんとした為…、ご子息を巻き込んでしまいました」

 ティアの告白を聞いて、母親の表情は少しだけ更に柔らかくなった。

「そう……。では今回のことは…よからぬ者の仕業ではなかったのですね…?」

 母親にとって大切な事はその一点だった。

 ルークが無事で帰ってきてくれている、

 そして、巻き込んだ
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