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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#44
FAREWELL CAUSATIONW〜Justice To Believe〜
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ワシを傷つける事が出来る者は何処にも居らぬ」
 云うと同時に麗女の背後、一切の過程を無視して彼女の操るスタンドの幻像(ヴィジョン)
その “極々一部” が現われている。
 宝冠を被った死神、その頭部と両腕以外スベテ闇冥色の “霧” で、
(かす)む実態とは裏腹の途轍もない畏怖と恐懼を放っている。
 否、真に怖れるべきはソレすらも全体のスタンドパワーその1%にも満たず、
その全体スベテが攻撃不可能の “霧” で在るという点だ。
 故にこの幻像(ヴィジョン)も文字通り虚空(マボロシ)に過ぎず、
行使する者の精神次第で如何なる形態にも変幻可能だと云うコト。
“千変” 更には 『神鉄如意』 ですらも、この能力の比ではない。
顕現した紅世の王が、数十体まとめて麗女の裡に入っているようなモノだ。
 しかも面倒な儀式や無駄な詠唱など介さず、
彼女は瞬間的にその全能力を行使出来る。
最早強い等という言葉では顕し切れぬ、
余りにも絶対的な存在(ナニカ)が紅世の少女の前で揺らめいていた。
「おい? どうした?」
「――?」
 現われた幻象は細胞の一つにも満たなかったが、
才気在る少女にはソレで充分だった、
視えない分より強い想いで充たされた。
 『スタンド使い』 は、余程のコトがない限り能力を他者には視せない。
その能力(チカラ)も説明しない(法則によりパワーが増強されるのでもない限り)
にも拘らずあっさりとその幻像(ヴィジョン)()せた意味――
 身を屈め、宥めるように黒いショールで頬を拭う麗女の行為を受けるまま、
少女の胸に感じた事のない光耀が拡がっていった。
 麗女にとっては他意のない、日常の光景。
 だが泣き止まぬ少女へ、腰に手を当て嘆息しながら。





“解った。 「一部」 で良いなら 『(クレ)てやる』
ただし、余程追い詰められなければ発現せぬから覚悟せよ”






 優れた、否、その気になればこの世界を手中に収める事の
出来る程のスタンド使いならば、
自身の 『能力』 の一部を分け与えるコトが出来る。
 DIOの幽血、神父のスタンド、やや例外的では在るが
【悪魔皇】と呼ばれる男の特性もコレに当たる。
 まして占星師エンヤは無敵のスタンド使い、
その総力(チカラ)は人間ではなくなったコトにより
全盛時を遥かに凌ぐ。
 故に莫大な射程距離を誇る己がスタンドの一部を
切り取って分け与えるなど今の彼女には造作もない事。
自身の精神が同調し尚且つ才能のあるモノなら、
本来スタンド使いで無い者にスタンド能力を使わせるコトも可能なのだ。
 記憶は曖昧だったが裡に宿る存在を明確に実感した少女に迷いはなかった。
 スタンドは精神の|
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