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宇宙戦艦ヤマト2199 元爆撃機乗りの副長 5
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備は出来ないけどな。ハヤブサのエンジンも調整で精一杯だ」

何事も異常が起こることなく交代要員がやってくるので交代して酒を確保しに向かう。その途中、艦長と出会う。

「これは艦長」

「副長か。そうか、もう交代の時間か」

「ええ。そうだ艦長、この後お時間の方は大丈夫でしょうか?」

「むっ、どうかしたかね?」

「いえ、我々が同時に非番のシフトになることは通常ではまずありえませんからね。個人的な話でもと思いまして」

「そうか。まあ、よかろう。艦長室の方に居る」

「了解しました。酒とツマミを確保してから向かいます」

O.M.C.S産ではない酒とツマミといつもの栄養ドリンクを部屋から持ち出し、艦長室に向かう。

「副長永井、入ります」

「入り給え」

「失礼します」

「すまんな、生憎と席を用意できないので床に座る事になる」

「飲ん兵衛は酒とツマミさえあれば些細な事は気にしませんよ」

まずは艦長の杯に酒を注ぎ、艦長にオレの杯に酒を注がれる。

「冥王星前線基地攻略を祝って」

「ひよっこ共が一人も死んでいないことを祝って」

「「乾杯」」

一気に杯を空にしてすぐに注ぎなおす。それから他愛のない話をした後に本題に入る。

「艦長、オレもね、身体が壊れてるんですよ。第二次火星海戦での救助が遅れて、放射線の被曝量が閾値を上回ったんです。それによって発病しました。幸いにも命には別状はなかったんですけどね。代わりに、種無し、子供を作れなくなった」

杯を空にして手酌で注ぐ。

「……そうか。自らの子を抱けないか。辛いな。私は我が子と別れる辛さを味わったが、それとはまた別の辛さだな」

「ええ、その事実を知ってからですよ。死ぬのが全く怖くなくなった。緊張すらもしなくなった。自分のことだからよくわかりましたよ。ああ、オレは生き物として完全に死んだんだって。自棄になったわけじゃないんですけど、何かを残したいと強く思うようにもなりました。それから、防空隊の奴らと腕を競いながら技を残してきました。今度はこの艦に乗っているひよっこ共に残せる物は全部残したいんですよ」

「死ぬわけにはいかんな、副長」

「ええ、死なすわけにもいきません」

「……副長、瀬川補佐と息が合うのは」

「瀬川君はオレよりも辛いですよ。あいつは、彼女は生まれつき子供を産めない。それどころか両性具有、性別すら曖昧だ。身体は女性よりで、心は男性よりです。でも、確かに男性の部位が存在し、女性の心もある。それが原因で女性になりきれず、男性にもなりきれない。今も苦しみ続けている。その苦しみの一部を共有できた。どっちも生物として終わっているからこそ息が合うんです」

「そうか。このことを知ってい
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