暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜代償〜
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まる。


そうだ、今のティアナは不安定なんだ。もっと優しく伝えないと。
そう思ってなのはが言い変えて伝えようとした瞬間、ヘリポートに声が響いた。



「ひよっこのお前が、勝手に動いて何かできると思ってんのか?ってか、お前が言った事、当然なことだぞ?」



蒔風である。
今までどこにいたのか、今になってひょっこり出てきた蒔風。
そしてどこかで出撃を聞いたのか、なのは達を見送りに来たのだ。


「なあティアナ、お前、ちょっと調子乗り過ぎだぞ?自分の弱さに甘えてんじゃないだろうな?訓練でも、模擬戦でも無茶をする。そんな奴が本番に出されると思ってんのか?」



蒔風が皆の元に近づく。
エリオやキャロ、スバルはその姿に若干身体を引いた。
無理もない。昼間のあんな姿を見ては、恐れを抱くのも当然だ。


蒔風がそれを見、悲しそうな、諦めた顔をしてティアナを見据えた。
そう、そんな中、ティアナだけはフォワードで一人だけ、蒔風を睨みかえしていた。



「なんなんですかあなたは・・・・・・なんで上司でもないあなたが私にそんなこと言うんですか・・・・・私はちゃんとやってる、訓練もこなしてる、命令も聞いてる。それ以外の訓練ををやってもいいじゃないですか!!!なのになんで、ダメだっていうんですか・・・・・・・?」

「ティアナ、それはティアナ自身が一番わかってるはずだよ。コンディションの万全じゃない状態じゃ、大怪我するだけだから」

なのはが間に入ってティアナに説明する。
後ろの方でヴィータも賛同し、シグナムが腕を組んでその話を聞いている。


「私は、あなたみたいに自分に自信なんてない。隊長達みたいに優れてないし、スバルやエリオみたいに才能もない、キャロみたいにレアスキルもない。だから、そんな私は死ぬ気で練習しないといけないんです!!!無茶をするのが、そんなに悪いことですか!?わたしはただ・・・・・」



と、そこでティアナの言葉が途切れる。


その場にいる全員が目を見張っていた。
シグナムが、ティアナを殴り飛ばしてその発言を止めていたのだ。


スバルが驚き、蒔風がほぅ、という声を出す。

ティアナがシグナムの一撃に心身ともに喪失し、ぼんやりとその場に倒れて座り込んでしまう。
そのティアナの肩をスバルがそばによって支えるように持った。


「蒔風の言う通り、貴様は甘えているだけだ。弱い弱いと、いつまでもそこに甘んじて・・・・そういえば許されるとでも思っているのか?つけあがるな!!だからお前は弱いんだ!」



シグナムがティアナに怒声を飛ばす。
その後ろではなのはがティアナに帰ったら話そう、と言いながらヴィータにヘリの中に引っ張られていく。


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