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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第59話 冤罪事件・解決
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、滑稽に見える。だからこそ、つくねは思わずずっこけていた。
「しかし何でや! 今日は天気晴れのはずやで!! 満月で晴れやからオレ行動したのにーー」
1人でうろたえてるのはギン。
モカは、なぜ突然、雲一つない晴天の空が陰ったのか、……分かっていた。
カイトと目が合って、彼がウインクをしていたから。
「(ちっ…… カイトめ、余計な事を………)」
カイトのウインクには答えず、プイっと背を向けるモカは、応える変わりに、ギンを掴む手の力を上げた。
メキメキメキッ、と嫌な音がギンには痛みと一緒に伝わっていく。
その増した力と殺気にギンは。
「フッ……待て、あせるんやない。 月がのーなっても
人狼
(
ウェアウルフ
)
をナメたらあかんで、 大妖怪の底力見せたるわ!!」
ギンも対抗して掴まれていない方の拳に力を込めて、振り上げた。
「おとなしくオレの女になれや モカァーーーーーーーー!!」
そのまま、モカに襲い掛かるが。
“ゴキャッッ!!!”
拳がモカに届く事はなく、モカの蹴りがギンの眉間にカウンター気味にヒットした。
これほどのゼロ距離接近戦では「速」よりも「力」の方が圧倒的に有利だ。
ましてや腕は「力」の大妖に握りあげられているから、抑えつけられているも同然だ。
あわれギンはそのまま、また 屋上のフェンスへと突っ込んでいって。
「ギャン!!」
と、激突と同時に悲鳴を上げる。
だが不運はまだ終わってなかった。
メキメキメキッ、と今度は 何かが軋む様な音が聞こえてくる。……己の身体の骨ではない。
それはフェンスそのものだった。モカの蹴りの威力、そして ギン自身の体重でフェンスが悲鳴を上げた様だ。……最初の転んだ時はしっかりと受け止める事が出来ていた様だが、流石に今回は無理だった様で、音を立てて崩壊した。
つまり。
「あっ……………… キャィィィィイィィイン!!!」
支える物が何も無くなり、ギンは屋上から姿を消した。
空を飛ぶ事などは出来ない
人狼
(
ウェアウルフ
)
の辿る結末は1つ。
地面との対面である。ぐちゃっ! と、またまた嫌な音が後から聞こえてくるのだった。
「ふん。軟弱者が……。お前に私の相手が務まるか。 身の程を知れ」
「ははは……、モカが蹴っ飛ばすのは判ってたけど、さすがに、ここまでになるとは思わなかった。 まぁ、これは天罰ってやつかな?(妖怪だし、流石に死んでないだろうし)」
「お、屋上から落ちたんだし、……ぞ〜〜って感じだ…… 死んだ??」
「だ……だよね……? だいじょーぶかな……? ま、いっか。女の敵だし」
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