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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第59話 冤罪事件・解決
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、いつも信頼している。詳しい説明はなく、言葉も少ない。……だけど最大級に信頼は出来る。だから、2人は互いに頷きカイトと少し距離をとった。
「さて! 生まれて来いよ。……黒雲」
カイトの周囲が再び風の様な物に包まれる。そして空に手を掲げた。
「空を覆え黒雲。……ラナリオン!」
空に向かってカイトが集めた風の様なものが、解き放たれた。
一直線上に、駆けあがっていくラインが空ではじける様に消えた。
「な……なにしたの? 今の??」
くるむもつくねも顔に???を作りながら話しかけた。もう、近づいても風の影響を受ける事は無さそうだ。
「もうすぐだ。もうすぐに判る」
そう言うとモカの方を見た。
モカはまだ一太刀も浴びてはいない様子だったが、速度が違い過ぎるから、明らかに押されていた。
「くそ…… やはり厄介な速さだ」
「くくく……やるなぁ モカさん! このワイの速度でここまで足掻くんか! 戦闘経験値ってヤツが高いんやろうなぁ、大したもんやでぇ…… でもな……」
そう言うと、ギンは、モカの方へ一気に距離を詰めた。
「満月が出てる限り勝つのはオレやーーーッ!!」
瞬速の拳がモカに直撃する。
凄まじい衝撃は、周囲に波動となって叩きつけられた。
「ああッ!! も、モカさーーん!!」
つくねは驚きながらモカの方へと駆け出そうとするが、それをカイトが止めた。
「大丈夫だ つくね。2人をよく見てみろ」
つくねを捕まえ、モカとギンの2人を見ていたカイトは、意味深に笑いながらつくねに言った。
「え……?」
カイトに言われ冷静さを少し取り戻したつくねはモカの方を改めてみてみると、モカが攻撃を受けていない事に気が付けた。。
モカはギンの拳をがっちりと掴んでいたのだ。
「ば……ばかな……、ありえへん。あの速度で…… 止めよった! なんでや??」
さっきまで殆ど対処出来てなかった攻撃よりさらに速度を上げた一撃をあっさり掴んだモカにギンは驚愕していた。
「つくね。……さっきと今。何だか違う事に気付かないか? あからさまだが」
カイトは、そう言ってつくねにウインクをすると、視線だけを上に向けた。
その仕草で、漸く気付く事が出来た。
この妖怪の世界の満月の月明りは、周囲を照らす程、月明りが強かった。
だけど……、今は?
完全に電灯だけの明るさしかなく、周囲が薄暗くなってしまっているのだ。
「なな!? しまった!! 月が雲に隠れとるやんけ!! 月がでてへんとオレ力でーへんねやーーーーッ!!」
ギンも同様に気付いた様で、慌てふためいている姿は、先ほどの何処か凶悪さも含んでいた表情とはかけ離れていて
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