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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第二十五話 ホテルアグスタ 5
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さっきまで不機嫌そうにしていたスバルは、ティアナが戻ってきた事でご機嫌になっている。

「スバル…色々、ゴメン」

ティアナは伏し目がちに謝る。

「ううん、全然!…なのはさんに怒られた?」

気になったのか、スバルが尋ねる。

「少し、ね」

「そう…ティア!向こうで一休みしていていいよ。検証の手伝いは、私がやるから」

落ち込んでいるティアナを気遣うスバル。

今は、そんなスバルの優しさを嬉しく感じるティアナだった。

「大ミスしておいて、サボリまでしたくないわよ。一緒にやろう」

微笑みかけるティアナ。

「うん!」

嬉しそうに、スバルも笑う。いつもの明るい笑顔に、ティアナも少し心が晴れた。

「ところで、アスカは?」

作業を始める前に、アスカには謝っておかなくてはと、ティアナが聞く。

アスカの名前が出た途端、スバルの表情が曇った。

「スバル?」

普段、あまり顔を曇らすような事は無いスバルが、珍しく不機嫌そうな顔になったのを見て首を傾げるティアナ。

「あ、なんでもないよ!アスカなら…ほら、あそこ!」

スバルが指をさす。アスカはエリオと一緒に現場検証をしていた。

キャロはそこから少し離れた場所で、フリードと一緒にガジェットの残骸を調べている。

「ちょっと待ってて」

ティアナはスバルにそう言い、アスカの元に歩み寄った。

「ん?」

ティアナが近づいてくる事に気づいたアスカが、そちらの方に向き直る。

「アスカ、その…ゴメン。アタシがミスったばっかりに…アスカに怪我をさせちゃって…」

そう言って、ティアナが頭を下げる。

その向こうで、スバルが怖い目でアスカを睨んでいる。

下手な事を言ったらぶっ飛ばすぞ、とでも言いたげな目だ。

(なんのつもりだよ、スバルの奴…)

冷や汗をかきつつ、アスカをティアナに声を掛ける。

「色々言いたいけど、隊長に叱られたんだろ?だったら、もういいよ」

「うん…本当にゴメン。あと、スバルを守ってくれて、ありがとう」

「防御専門の面目躍如って所だ、気にすんな」

ちゃんと反省している事を感じたアスカは、それ以上は特に何も言わなかった。

上手く和解が出来た、とアスカは思っていた。勿論、ティアナも。

だが、アスカはまだ気づいていない。

ティアナが、思い違いをしている事を。

今の時点で、それに気づける者は、皆無だった。





ガジェットを調べていたキャロが、向こうから歩いてくるフェイトに気づいた。

隣には、深緑色のスーツを身につけた、金髪の男性がいる。親しげに話をしている。

『えーと、シャーリーさん?』

キャロ
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