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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#43
FAREWELL CAUSATIONV〜All Round Attack〜
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ょッ!」
「し、しかし……!」
 その異能(スタンド)故に、幼き頃より他者の想像を絶する修羅場を生き抜いてきた
中性の少年、しかしその孤独で冷たい戦いの中でも失われず磨かれてきた人間性が
一方的に少女を打ち据える現状を躊躇わせる。
「悔しいけど、 『遠隔系能力』 操作、放出の技術はおまえの方が上、
一流のフレイムヘイズ、紅世の王にもそうはいない。
だからおまえにしか頼めないのよ! 手ェ抜かないで!
本当に撃ち殺す気で掛かってきてくれないと意味がないッ!」
 スタンドバトルの相対汎用性、
フレイムヘイズの戦いでは必要なかったが、
コレから先の戦いは、アノ男 『DIO』 のように
大刀、焔儀、今まで培ってきたモノが
まるで通用しない能力者と遭遇する可能性が在る。
 その少女の目算は概ね正解、
『幻想の白蛇』 『荒天の使徒』
強さには、際限なく “上” が在る。
 故にシャナは承太郎(彼もまた同様であるが)にも秘したまま
己が能力の増産に努めた。
通常の戦闘では役に立たないとしても、
想定外の事態に対して常に備えを怠らないコト、
ソレが窮地に於いて想わぬ力を発揮する。
 血を流し、痛みに打たれ、それを厭と云うほど繰り返し
死に物狂いでようやく修得出来る能力(チカラ)
 最終的には高速、高威力、変則機動で全方位から襲い掛かる
翡翠結晶を防ぎ切り尚かつ反撃にも転じる事を可能とした霊妙なる秘技。
『遠隔自動操作能力』 
 スタンドではない故に瞬間的には出せず尋常ならざる集中力と制御技術を要するが、
スタンドではない故に距離の法則に捕らわれずまた、
自動追跡の代償となる動作の単調さも補完される。
 姿を眩まし視えない位置から一方的に攻撃を加えるコトの出来る能力、
一撃で仕留めるような(わざ)ではないが徐々に肉体を老化させるスタンドに同じく、
本体を発見されなければその効果は絶大なモノとなる。
 ビルとビルの隙間、高層の影を巧妙に移動しながら
少女の周囲で転回する火刃が次々と目標に向けて自動追尾を開始する。
(本当は “アノ男” に喰らわせてやる予定だった秘密兵器(とっておき)だけど、
特別におまえ達にクレてヤるわッ! 愛染の双児ッッ!!)
 真正面からの交戦など、今の自分では
ソラトは疎かティリエルにでさえも粉と砕かれる。
 故に一定の距離を保ち、付かず離れず能力により確実に存在を削いでいく持久戦。
 大刀にて果敢に挑む今までのシャナには想像もつかなかった戦法であるが、
窮地を窮地と考えない、追い詰められてこそ初めて発現する
未曾有の精神があるのを認識したコトによる思考の転換。
 今、少女は確実に、戦士から真の “魔術師” へと変貌を遂げつつ在った。
 ソレに呼応するが如
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