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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#43
FAREWELL CAUSATIONV〜All Round Attack〜
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のまま無理に追跡して時間とお兄様の力を消耗するよりも
他の戦いに介入して一挙に殲滅してしまう事も――
そう、何もこの戦いに固執する必要はないのですわ。
『星の白金』 が討たれれば、頼まずとも姿を現すに決まってますもの……!)
 一部を除きほぼ全員の力が拮抗、
否、どう考えてもDIO側が優勢なこの戦況に於いて、
微力の加勢でも致命的な極め手となる。
ましてやソレが怒りに燃える血染めの獅子で在ったなら、
『最強の波紋使い』 エリザベスと雖も危うい。
(決まりましたわ! 魔術師を餌にお兄様を別の戦場へ。
他の皆様には申し訳ありませんがこの戦いの功、
私達愛染兄妹の “総取り” とさせて戴きますわッ!)
 並の者は 「弱点」 が有ると如何にしてソレを是正、
克服する事にばかり頭が行く。
だがそう簡単に消えないからこそ 「弱点」 なのであり
モノによっては費やす時間がただの徒労にもなりかねない。
 ならば弱点は放置したままソレを補って余りある
長所を活かした方が遙かに合理的。
この場合はソラトの怒りの矛先を別のベクトルに、
理性が崩壊している今のソラトにとって攻撃する対象は
シャナでなくてもイイ。
跡形も無く破壊(ガジ)り尽くせるなら誰だって構わないのだ。
「お兄様! 相手の居場所が解りましたわ! 私の誘導に」
 瞬間、紅い軌跡がティリエルの周囲へ気流のように棚引いた。
「え!?」
 継いで熱源を感知する毒蛇の如く、弧を描いて無数の火刃が襲い掛かる。
「キャアアアアアアアアアアアアッッ!!」
 出現は繊細に、旋撃は強烈に、少女の躰全方位に突き立つ遠隔操作能力。
 速度が音速に充たなかったため自律(オート)で展開した蔓が
ボロボロになりつつも主を護ったが、完全に虚を突かれた事実は
完勝の確信を得た少女に大いなる衝撃となって心奥に響いた。
「一体、ナニが!? お兄様ッ!」
 分析する暇もなく、荒れ狂うソラトの周囲にも紅い軌跡が棚引く。
『LUGAUッッ!!』
 百獣の野性勘、微細な空気の変化すら感じ取れるソラトにとっては、
近距離パワーでもない遠隔操作のスピードなど止まっているも同然。
ブレる残像にも触れさせない体捌きで、
二本足で屹立したまま電光の如く身を躱す。
 だがそこに――ッ!
 古の聖少女を無慈悲に断裁した火刑台の如き高十字架(ハイクロス)
回避地点を精密に探知して猛然と迫っていた。
『GULUAAAッッ!!』
 通常不意を突かれた獣は、事態を認識出来ないため棒立ちとなるか
本能的に後退るものだがそこは紅世が屈指の獅子王、
逆に真正面から受け止め突進のエネルギーごとクロスを抱え込み
装甲の表面を融解させながらも惨苦の威力(チカラ)を瞬時に練る。
『GALUAAA
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