暁 〜小説投稿サイト〜
Deover Fears
地獄と呼ばれた少女
[1/2]

前書き [1] 最後 [2]次話
最先端都市・新都心
この街一帯はモノで溢れかえり、
あらゆるモノが最先端なことから
そうつけられた らしい。
高いビルが軒を連ね、車なんかが
渋滞を起こすことなくスイスイと
道路を通っていく。
更に人の声で静けさを知らない。
実に平穏な世界だ。

そして時に公平なバトルを行う輩もいるし、
それを見て歓喜する人だっている。
それは喧嘩ではなく、
生命体に非合理的なチカラをもたらす魔具、
通称、(魔玉)と呼ばれるモノを使った
迫力のあるバトルである。

その魔玉から放つ音は耳をつんざくような
モノであった。

煩い。

私に湧いたモノは、不快感であった。
今だけじゃない。
何時もこのような音を聞いている。


キィィィィィィ......ドォン...ガラガラ...

その音は突如鳴った。
私の耳と頭に異常がないのなら、
魔玉を使った公平な戦いにてこのような音は
鳴るはずがない。

その音とは、ビルの一部が爆砕して
その瓦礫が崩れ落ちる音だった。

私がひょこっと身を出して見てみる。
崩れ落ちたビルから姿を現したのは、
金髪で狂い散らした男だった。
ヴワァァァ?という声にならない叫びをあげて
そこらそこらへ見境なく光線を
口から撃ち出している。

これは魔玉不適生者と呼ばれている。
魔玉は基本誰でも扱えるのだが、
副作用や濃度、中毒や併用不可など
色々な規約やデメリットが存在する。

そのなかでも恐らくこの男におきたのは
高濃度の魔玉による脳破損である。
魔玉濃度が高ければ、その力量は飛躍的に
上昇する。勿論体に及ぼす影響も大きいし
体をぶっ壊す可能性だってある。
なかには低濃度で中毒死する輩もいる。
そんななかで高濃度な魔玉に手を出して
脳が欠損して暴走する。そんなことは
当たり前である。残念ながら。

このように脳が欠損した不適生者は
自分の身のほどを知らず疲れを知らず
脳のリミッターを破壊され
常に火事場の馬鹿力状態なのである。

魔玉を容易く操れる人間だったり
軍的訓練を受けた者であれば
不適生者を沈静化させることは難しくない。
しかし、一般人がこの惨状をみせられたら
悲鳴をあげたり竦み上がったり
してしまうのはまあ当然な訳で。

え?私?
私は大丈夫だよ......。

今、私はこの不適生者をどうやって絞めようか
考えている。
別に民間人ごと吹き飛ばすのは朝飯を葬らず
なのだが、あとで面倒ごとになるのは
勘弁御免なのである。
私がやらずとも何時ものように奴等に
締め上げられるのはわかっているが、



.....



面白そうだから。

ただそんな理由で私は奴を締め上げ
前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ