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絶狼〈ZERO 〉MAGIC BLOOD
結末
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の人はスラッとした体型でとても大食いには見えないし不覚にもカッコいいと思ってしまった……。
凛子さんの会話はヒートアップし私も止めに入るが全く二人とも話をまるで聞いてくれない。
凛子さんはやっぱり疲れている……普段は温厚でこれくらいの事で怒る人じゃないのに……。

どうしようかと思っていた矢先、このタイミングでグールが現れ、通行人を襲う。
勿論、凛子さんと男の人の言い争いはストップ。

「後で合流しましょう!私も直ぐに後を追います!」

凛子さんに男を任せ、私はグールを殲滅すべく魔法使い「仮面ライダーメイジ」に急ぎ変身する。

左腕に施された宝石を魔力で強化した鉤爪スクラッチネイルが唸りをあげ、私はグールを次々に撃破していく。

魔法使いになってからは慣れない事の連続だった。
変身すれば身体能力は向上する……だが取っ組み合いの喧嘩とか格闘技とかそういった事には一切無縁だった私が急にファントムと戦うのは本当に難しい。
私を鍛える為、白い魔法使いが出現させたグールと戦う時もファントムとは言え物理的に攻撃するのが怖くて、どうしても強く攻撃ができなかった。
でもそれじゃダメ……このままじゃメデューサには勝てない。
私はメデューサに姉と両親の命を奪われた……何としてでもメデューサだけは倒して仇を取りたい 。
メデューサへの怒りや家族を奪われた事への悲しみが私を強くさせてくれた。
今ではグールを倒す程度なら朝飯前だし、メデューサと戦っても魔法を駆使しながら互角に渡り合える。
自分の成長に手応えを感じはじめていたものの晴人さんや仁藤さんみたいにもっと強くなりたい、力が欲しいと言う想いが日に日に募っていく。

メデューサを倒す為、……もっと強くならないと!

だから私は立ち止まってちゃいけないんだ!

グールを全て倒し終えると、私は急いで凛子さんの後を追いかける……それにしても基本的にはファントムを産み出すゲートとなる人間を襲っていたはずだが、最近は見境なく暴れまわっているように思えるが何かあったのだろうか……。

それより凛子さんたちは無事だろうか……恐らく面影堂に向かっていると思うが……。
何か胸騒ぎを覚えた私は変身を解除せず、凛子さんが通ったであろう一本道を走る。

そして予想以上に早く追いついたが、そこで見た展開は予想外。
凛子さんが男に拳銃を向け、男は鋭利な両刀を手に持ち睨み続けている。

よく見ると凛子さんの拳銃を持つ手はまるで何か得体の知れない怪物を見たかのように震えていた。
普段、ファントムような怪物を見ている凛子さんがただの人間に怯えるわけがない。
男はファントムできっと凛子さんを襲おうとしているんだと判断した私は凛子さんを守るようにして男の人の前に立ちはだかる。

「さぁ、終
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