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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第243話 譲れない想い
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う。
……レイナの場合、他の人にリュウキのSっぷりが向くのは……、色んな意味で複雑なのだ。異性であれば、まだ良いんだけど、……同性相手だったら尚更。この場にもちらほら見かけるから。
とりあえず、それは置いといて、はっきりと連中の事が理解出来た。どう交渉しても……この連中は道を譲る気は無い、と言う事が。
悪質な行為をしている連中を退かせるのは、それに見合う見返りが必要だと思える。……だが、現時点でそれを提供する事は不可能だ。ボス攻略でのドロップ品、ユルドを渡したとしても、見返りとしては非常に弱い。攻略の魅力は、アイテムやユルドだけじゃないからだ。スキルアップもそうだし、更に自分達の目的でもある《剣士の碑》に名を遺す、と言う名誉。言わば実体無き褒章だってある。……どう考えても、連中の首を縦に振らす事なんて無理で、八方塞がりだ。
抗議の声を強くしていたアスナとレイナだったが、2人ともが無理である事を認識しつつあった。睨みつけても、暖簾に腕押しで ノームの男はたじろぐ事はなく、一瞥するだけだ。
「ユウ」
「うん」
そんな時。
ユウキとランが意を決した様に、互いに頷きあい、アスナとレイナの前に2人で立った。
「ね、君」
状況は良くない。最悪だ、と言っていい。だけど、ユウキの声はいつも通りの元気な声だった。フレンドリーに接する様な、そんな声だった。
「なんだ? まだ何かあるのか?」
ノームの男は、視線をアスナ達からユウキに変える。
「つまり、なんだけど。ボク達がこれ以上同お願いしても、そこをどいてくれる気はない、って事なんだよね?」
「はっきりと言ってくれた方が有り難いですよ。言い繕う事なんてしなくていいです」
ユウキ、そして ランの直截な物言いだった。それには流石に、ノームの男も一度、二度と瞬きをしていたが、直ぐに傲慢な態度に戻る。
「―――まぁ、ぶっちゃければそういうことだな。お言葉に甘えてストレートに言わせてもらうな」
それを聞いたユウキとランは、傲慢な態度だというのに、ニコリと笑みを浮かべていた。
その笑みの意図が読めない。……ノームの男は勿論、アスナとレイナも同様だ。
そして、ニコリと笑った後に、短く言った。
「そっか。じゃあ、仕方ないね。戦おう!」
「うん。それが一番無難だと判断します」
ユウキは……、まだ判る。天真爛漫なユウキなら。……だが、お淑やかさがあって、ユウキのストッパー的な立ち位置だったランまでもがまさかの開戦宣言に驚いてしまうアスナとレイナ。
「な………なにィ!?」
それは、ノームの男も同じだ。
だが確かに、その手の決着の付け方は、珍しいものではない。
このALOは、《中立域では他
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