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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#42
FAREWELL CAUSATIONU〜Double Detonation〜
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ので掛け声は出さない)
左腕が死んだ状態で威力に欠ける贄殿遮那を活かす為には用いた手は。
 うねる旋流を纏わしながら水中を掻き分ける煌めきに繋がれた刃、
変質伸長させた鎖を大刀の柄に巻き付けて射程距離を延ばした
黄金の “鎖 鎌(くさりがま)
 鎖の長さによる遠心力と実質 「片手武器」 であるため負傷のハンデは軽減される、
更に装甲を 「斬る」 力ではなく継ぎ目の脆い部分を 「刺す」 技術を要求される
得物であるため、現在の彼女には最適の装備。
 蛇のように不規則な軌道を描いて最短最長の距離を
目紛しい速度で交錯した刃が、ソラトの左側面からほぼ無音で襲来する。
『LUGAッッ!!』
 ソレを片爪で鬱陶しそうに、一瞥もせず弾き返す獣王。
(かかった――!)
 強さを宿しつつも繊細且つ鮮鋭な指捌き、
ヴィルヘルミナを瞠目されるに充分な技巧で
操られた鎖は迎撃の反動も利用して旋転、
水の呪縛など意に介さず襲い掛かろうとする
獅子の背面から先刻以上の鋭さで急襲する。
『LUU――ッ!?』
 しかしそこは百獣の野性勘、僅かな水流の変化と己に迫る危機を敏感に察知し
鬣を狭めて前傾回避、だがその挙動に装甲の重量が引っ張られ頑強な体躯が沈み込む。 
 滞留する刃はまだソラトの傍に、遠隔での追撃を掛けるに是非なき状況。
 だがシャナは更に潜った、追う者と追われる者が逆転したかの如く、
血染めの獣を仕留める灼熱の狩人が水底へと追い縋る。
「正気か――!? 間合いの優位を棄て何故潜行するッ!」
 裡で響くアラストールの声に首を振るだけで応え、
少女は片手で大きく鎖を振り回しながら体勢を立て直した獅子を見据える。
 虚は突いたが攻撃が命中したわけではない、初見が躱された以上
ソラトに同じ手は二度通用しない。
 だが。
『LUGAッ!?』
 うねる水流、歪む水圧、紅世の獅子その活性した超感覚が
周囲の異変を初動で察知した。






   ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
  ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!
 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!
 




「こ、コレは――!?」
 水底の青き戦場から20メートル、
存在力の移動に合わせて運河沿いを駆けていた
紅世の少女は、その可憐な双眸を驚愕と共に見開いた。
 吹き散る水飛沫が柔肌をはたき、巻き起こる乱気流がドレスの裾を揺らした。
 対岸と此方側を埋め尽くすほどの大渦流、河面に現れた水の蟻地獄。
 その巨大な “渦” の中心に凄まじい速度で黄金の鎖を旋回させる少女が在り、
荒れ狂う激流に翻弄される獅子の姿が在った。
 高速の螺旋運動、高密度の慣性力により河川の水圧が
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