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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
東馬の過去 神那島編その2
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有馬の名前を双覇から聞かされていた。

曰く「あの野郎は自分で戦場に立たず、戦いに勝利する。それくらい奴には強力な策がいくつもある。あいつほど敵に回すと厄介な敵はいない」だとか。

改めて、誠梧達は凄いと東馬は思った。

その後も話は続く。何度も挫折しそうになるも仲間たちの力を借りながらそれらを潜り抜け、誠梧達は学院という自分たちの居場所を取り戻す事が出来た。

「っていうのが、俺たちの物語、かな。その後はまあドタバタとした日常を送って学院を卒業。内海家に就職させられて、有馬に打ち勝ったっていう話をどっかで聞きつけてきたのか、麻子さんがいきなりやってきてっていうのが麻子さんと知り合った経緯だな」

「す、凄いですね。そんな経験を……」

「まあでも。俺一人じゃどうしようもなかったよ。皆がいたから出来た。誰か一人欠けてたら多分、こんな光景を見ることは叶わなかったと思う」

誠梧はそう言って、学院を見つめる。校舎内を歩く生徒達。グラウンドで野球をしている少年達。彼らの顔には笑顔が溢れていた。

「だから、俺は今でも皆に感謝しているんだ。こんな光景を見せてくれてありがとうってな……」

「……僕にも、そんな事を考えれる日が来るんでしょうか……?」

誠梧の言葉を聞き、東馬はそんな不安にかられる。あの一件以降、他の人間……特に大人という人種が恐ろしくて堪らなくなっている東馬はこれからの未来、今の誠梧のような言葉を呟けるようになるのか。それが東馬には怖くて仕方なかった。

「来るよ」

「え?」

小さな声で呟いた筈の東馬の言葉に誠梧ははっきりと出来るという。

「大切な仲間が出来れば、必ず」

そう言った、誠梧の顔を見て…………この人と、そしてこの人が信頼しているその神那島クルセイダーズの人達なら信頼しても裏切られない。

なぜか、そんな確信めいた何かが東馬の中に優しく溶けていった。




































「見つけたぞ、伊藤誠梧!さあ、昨日の件に関してもう少しじっくりと話を!」

「うわぁぁぁぁ!!!なんでこんな所にいるんだよ、まっちゃん!!」

「まっちゃんって呼ぶなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

その後、家に帰る道中どこからともなく現れた三木真智子により何かを尋問させられそうになり逃げる誠梧とそれにトボトボとついていく東馬の姿が学院のすぐ外で目撃されたとか。
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