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逆襲のアムロ
39話 持て余る力 3.11&12
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す、シロッコさん。・・・それと」

そしてメシアは付け足して述べた。

「私は願わくば調律者としての出番なく、事が静まれば良しと考えます。私を含めたイレギュラーは世界を大きく狂わせました。介入を強引には望みません。無責任と重々承知の上です。どうか解決に導いてください。無理そうならば・・・壊します」

シロッコはメシアに向けて鋭く睨みつけた。

「人の足掻きを見るが良い。この世界の始末は我々が務める。外野は高見の見物をしているが良い」

メシアはその挑発に笑顔で返す。

「ええ、喜んで」

メシアはそう言って、直ぐ近くのメカニックにユニコーンの整備を頼み、ゆったりとした足取りで格納庫より立ち去っていった。その後ろ姿をシロッコとサラは見つめていた。

「パプテマスさま・・・」

サラが終始不安そうな顔でシロッコを見た。シロッコは可愛い部下を慰めた。

「大丈夫だ。何もかもな。隕石を落とせば人は変わる」

シロッコは自身にもその言で慰めていた。まず変えなければと。その変化に応じてメシアの動きが決まる。もしかしたらその瞬間で世界が終わるかもしれない。辿る道は初心者がサーカスの綱渡りをするよりも遥かに険しいものかもしれない。メシアの基準が分からない限り、流れを身に任せる他なかった。


* ソロモン 宙域 ブライト艦隊 同日

戦況は芳しくなかった。理由はソロモンの速度が落ちないこと。それは前方のシーマ艦隊への攻撃がケーラ部隊の直接攻撃とスレッガー部隊の迂回攻撃を見事という程受け止めていたからだった。

ケーラ部隊にはシーマ艦隊のほぼ全軍。スレッガー部隊にはたった1機のモビルスーツに翻弄されていた。その報告にブライトは苛立っていた。

「正面!艦隊になるぞ。弾幕薄いぞ!何やってんの!」

ブライトの檄が飛ぶ。隣でメランが各戦隊へ連携の為に指令を出していた。

「艦長、タイミングはどうなさいます?」

メランがブライトへ確認を取っていた。それはソロモンの核パルスエンジンを壊して進路変更させる段取りのことだった。誘導弾でミサイルを撃ち込む。それもティターンズ艦隊からくすねてきた強力なものを。

事は単純なのだが、複雑にしているのはブライトの科白の通り艦隊戦になるからだった。こんな状態で撃ち込んでも100%撃ち落とされる。それでメランは確認していた。

「混戦に持ち込んで、モビルスーツ隊で道を作り、単艦で突破する」

メランはバカなとは言わなかった。メランもその方法しかないと考えていた。何せ時間が無い。
刻一刻とソロモンは地球落下軌道の阻止限界点へ近づいている。艦隊戦がソロモンが通過するところまでズレ込むようならば限界点を超えてしまう。が、単艦突破など撃沈の可能性が高い。

「こうな
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