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ハイスクールD×D復讐と剥奪の王
8話『復讐者と魔王』
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ここでコイツを殺すということもできる。

だが、今はその時じゃない。

だからーーーーー。

「ーーーー今後、はぐれ悪魔ガドラには誰も手を出すな。そいつを殺すのは俺だ。勝手に手を出せば、その時は俺がそいつを殺す」

「ふむ。君の願いはわかったが、本当にそれでいいのかい?」

「あぁ。それでいい」

「わかったよ。それじゃあ、すぐにガドラには手を出さないようにと、全悪魔に伝えるよ」

俺はそれを聞くと夕麻に言う。

「帰るぞ。ここに来る前の所に戻って魔方陣を頼む」

「わかったわ」

そう言うと、夕麻は俺を掴んで飛んでいく。

元の場所に戻る途中で兵藤達を見かけたが、関わるつもりはないので無視する。

「次に冥界に行くときは、ミッテルトにお願いしてよね」

魔方陣を展開させながら、夕麻がそう言う。

「別に問題はないが、次にここに来るときは魔王を殺すときだ」

「ハァー、貴方はぶれないわね」

ため息混じりに夕麻がそう言い、俺と夕麻は家へと帰って来た。

父さんの仇である堕天使のコカビエル。

母さんの仇である悪魔のガドラ。

この二人だけは必ず俺の手で殺す。

それがあの日、見ているだけしかできなかった俺の贖罪だ。

だから、待っていてくれ。

父さん、母さん。

俺は必ず、二人の仇を討つから。



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