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Fate/Godhood Trickster〜神格の道化師〜
第2話〜お茶目の末路〜
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も見せないわざとらしい笑顔を続けている。そんな事をしばらく続けていると、いつの間にかロキの足元に立っていたイリヤが、彼のローブの袖を引っ張った。
「……その火で暖かくなってもいい?」
「当然だよご主人」
ロキはそう言うと、レーヴァテインをイリヤの目の前へと下ろした。
しかし、近づけた炎に抵抗があったイリヤは、炎より少し離れた所で手を伸ばしていた。……これでは暖まらない。ロキはそう思うと、イリヤの目の前で自分の手を笑顔で炎に突っ込んだ。いきなり炎に手を突っ込んだロキに対してイリヤは驚き、彼の手と顔を交互に観察するように頭を動かしていた。当然、ロキは手を炎に突っ込んだまま、表情は笑顔のままだった。
……普通の人間ならビビって炎の中に手を突っ込む様なことはしない。しかし、イリヤはロキを信じて試しに炎に手を突っ込んだ。
「……暖かい///」
「なっ、暖かいだろう?
……あ、良い子のご主人(と読者諸君)は普通の炎でこんな事をするなよ?絶対に火傷するからな?これはロキさんの不思議な力でやってるだけだからな?やるなよ!?絶対にやるなよ!?」
「あはははは、そんなの言われなくても分かってるよ!」
ロキの戯れ言(注意)に対してイリヤはポカポカしながら笑顔でそう言ったのだった……読者の皆、絶対に真似しちゃ駄目だからね?
……それから時が過ぎ……
レーヴァテインでしばらく暖まっていたイリヤはリーゼリットと風呂に、ロキは自分の自室へと案内するセラと共に行動をしていた。そして今、ロキに対する天罰?が落ちようとしているのであった。
「……何処まで行くのかな〜?もう最上階じゃないかなここ?」
「もう少しです」
……いや、もうそれ道中で三回くらい聞いたんですけど。
「もう少しです」という魔法の言葉を三回も言ってきた無愛想なメイドに対し、ロキは心の中でつっこんだ。しかし、今回のもう少しは真実だったのか、ツッコミを入れた瞬間にセラは立ち止まった。目の前には一つの扉があり、どうやらそこが自分の自室かとロキ思った。
「お待たせしました。ここが今日から貴方の部屋になります」
「お〜そっかそっか〜何かご主人の部屋よりすっげ〜離れてる気がするんだけど、気のせいかな?」
「気のせいです」
「僕、一応イリヤの【サーヴァント】何だけどさ、身辺警戒とか守護とかも仕事に入ってるんだけど」
「聖杯戦争の時でお願いします」
「何かさ、ここは道中通ってきた所よりも随分と埃が溜まっている気がするんだけど」
「何分大きな城ですので、ここは掃除が追い付いていないのです。
……それにここはあまり使いませんし(小声)」
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