暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 〜黒の旅立ち〜
アインクラッド篇
1話 始まりの日
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ヴギアそのものの基礎設計者でもあるのだ。
『プレイヤー諸君は、すでにメインメニューからログアウトボタンが消滅していることに気付いているだろう。しかしこれは、ゲームの不具合ではない。繰り返す、これは不具合ではなくソードアートオンライン本来の仕様である。』
「し、仕様だと.......」
隣でクラインがかすれた声で囁いた。しかし俺はそれすらも聞こえないほど上を見上げていた。
『諸君は今後、この城の頂を極めるまで、ゲームから自発的にログアウトすることはできない。........また、外部の手によるナーヴギアの停止、あるいは解除も有り得ない、もしそれが試みられた場合........』
わずかな間のあと、
『−−−−−−−ナーヴギアの信号素子が発する高出力マイクロウェーブが、諸君の脳を破壊し、生命活動を停止させる。』
俺とクラインはたっぷり数十秒呆けた顔を見合わせていた。
「はは.......、何言ってんだ、頭おかしいんじゃねえのか?ただのゲーム機で脳を破壊する!?そんなことできるわけねえ!」
クラインは半ばすがるように俺を見てそう言った。
「..........原理的には不可能じゃないけど、でも、ハッタリに決まってる。いきなりナーヴギアの電源コードを引っこ抜けばとてもそんな高出力の電磁波は発生させられないはずだ。大容量のバッテリーでも内蔵されていない.........限り.........」
そこまで言いかけた言葉を、クラインが補填する。
「いや、内蔵してるぜ、ナーヴギアのギアの重さの3割はバッテリセルだって聞いたことがある........、でもそんなの瞬間停電も起こったら全員お陀仏だぜ!?」
そう言ったのが聞こえたのか、上のローブ姿のアバターがその問いに答える。
『正確には、10分間の外部電源切断、2時間のネットワーク回線切断、ナーヴギア本体のロック解除または分解または破壊の試み−−−−−以上のいずれかの条件を満たすことによって脳破壊シークエンスが開始される。』

その言葉を聞いた直後に俺は行動を開始した。
「ちょっと来い、クライン」
俺はクラインを連れて街の路地まで歩いた。
「クライン、俺と一緒に来い」
「................え?」
「お前も知っている通りMMORPGっていうのはリソースの奪い合いだ、いかに効率よく他人よりリソースを獲得し、自分を強化できるか、それにかかってる。俺はこの辺の地帯なら全部知ってる、だからレベル1の今でも安全に次の街までたどり着ける。」
俺は急かすように、あるいは1人では嫌だと言わんばかりに説明した。
「でも、でもよぉ、俺は他のゲームで知り合ったやつと落ち合う約束をしてるんだ、あいつらを見捨ててはいけねぇ。」
俺は考えた。クライン1人だけならなんとかなるかもしれない、だがあと
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