第一章 ハジマリ
第17話 世界の危機
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あれから木枯らし荘に戻ってきた三人は、天馬の部屋でアステリの話を聞こうとしていた。
先ほどまで試合をしていたカオスの事。
そのカオスが来たと言っていた【モノクロ世界】の事。
そして、アステリ自身の事も……
ハーフタイムのあの時……アステリは、少なからず自分達にも関係のある素振りを見せていた。
だったら、聞かなければならない。
それがどんなに滅茶苦茶で非・現実的な事だったとしても。
「えっと……こう言う時、どこから話せばいいのかな……」
そう、少し困った様な表情をすると彼は「とりあえず」と、自分とカオスが住んでいたと言う【モノクロ世界】の事を話し始めた。
「モノクロ世界は、ボクやカオスが元々住んでいた……その名の通り、色の無い世界。そこには『イレギュラー』と呼ばれる、キミ達人間とは姿の異なった種族が住んでいる」
「ボクやカオスもその一人さ」とアステリは、ハーフタイムにした話をもう一度簡単に話してみた。
つい先ほど聞いた話に天馬もフェイも何も言わず、ただ黙って耳を傾けている。
二人の反応を一瞥して質問が無い事を確認すると、アステリはそのまま言葉を続けた。
「そんなモノクロ世界やイレギュラーを創り出したのが『クロト』――――ハーフタイムに言った『モノクロの王』の名前だよ」
「クロト……」
「そんな彼に従い、仕えるのが四代親衛隊【モノクローム】」
「さっきの、カオス達の事だね」
フェイの言葉に「あぁ」と頷くと、今度はその【モノクローム】について話を始めた。
「四代親衛隊【モノクローム】はその名の通り、四つのチームによって成り立つ、一つの組織の事。さっき戦ったカオス達【ジャッジメント】もその内の一つで、組織のメンバーは全て顔と色のあるイレギュラーで統一されているんだ」
アステリの話は続く。
イレギュラーには……
1(通常)色も顔も無く、容姿も様々な黒一色の存在
2(変異)色は無いが顔があり、容姿も人に近い姿をしている存在
3(特殊)色も顔も両方持ち、人間と変わらない姿をしている存在
の3種類があり。特に最後の、色と顔を持つイレギュラーは"特殊"の部類に入り、通常や変異イレギュラーと比べ強い力を持つ事。
そしてモノクローム達が従う、クロトの事も。
「クロトは"王"と言う肩書を持つだけあって、どんな存在よりも強く、絶対的な力を持っている」
「確か……モノクロ世界やアステリ達イレギュラーを創ったのも、その、クロトって人なんだよね?」
天馬は自分でそう言いながら、未だ信じる事が出来なかった。
それもそうだろう。世界を創るとか……自分達と見た感じ変わらない姿を持つアステリ達を生み出したとか……
明らかに夢物語レベルの話をパッとさ
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