第三十七話 生まれた陰その三
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「この前俺にそう言ってたよ」
「そうなの」
「ああ、最近飲むのは四日に一回だけらしいな」
「だといいけれど」
「さもないとな」
「姉さん普通にウイスキーボトル一本空けるから」
優花に性が変わることを告げるかどうか、そしてその優花を受け入れるかどうか悩んでいた時は二本空けていた。
「心配だったのよ」
「それが毎日だったからな」
「ワインは二本で」
「酒豪だから」
「その酒豪がまずいんだよな」
「そう、本当に飲み過ぎたら」
それこそというのだ。
「身体に悪いから」
「だからだよな」
「もう言おうかしらって言ってたけれど」
「それでもな、もう自分からな」
「飲まない日をもうけてるのね」
「飲む日が四日に一回な」
それだけになったというのだ。
「それだけになったんだよ」
「よかったわ、本当に」
「御前がいない分な」
「気をつける様になったのね」
「そうなんだよ、まあ飲むお酒はな」
その種類はというと。
「相変わらず色々だけれどな」
「ウイスキーとかブランデーとか」
「そうなんだよ、強いお酒も飲んでるんだよ」
「まあ飲まない日がそれだけあったら」
四日に一回しか飲んでいないならとだ、優花も頷いて答えた。
「いいけれど」
「それならか」
「別にね」
「とにかくな」
「とにかく?」
「お酒は飲み過ぎたら駄目だな」
「そう、私もこう言うからには」
優花は今度は自分のことを思って言った。
「お酒控えるわ」
「飲まない日も作っていくんだな」
「そうするわ」
実際にというのだ。
「身体の為にも」
「本当に身体あってこそだからな」
「人間はね」
「生きているうちはな」
「身体がなくなったら別だけれど」
魂魄だけになればだ、身体のことはあくまで身体があるうちでのことだ。それがなくなると関係なくなることも道理だ。
「身体があるうちはね」
「身体も大事にしないとな」
「ましてやお薬とかは」
優花は顔を顰めさせてこうも言った。
「絶対にね」
「問題外だよな」
「覚醒剤なんかしたら」
それこそというのだ。
「もうボロボロになるわよ」
「冗談抜きで廃人になるっていうな」
「そうよ」
実際にというのだ、覚醒剤に手を出したりすると。
「死んで骨も残らないっていうわ」
「骨までボロボロになってだよな」
「そう、何も残らないの」
覚醒剤を使用していると歯がボロボロになってしまい総入れ歯となる者すらいるという、歯がそうなるということは骨もだ。歯もまた骨だからだ。
「括約筋も緩んで」
「漏らしたりとかか」
「髪の毛もボロボロになって電波を受信するっていうか」
「幻覚見えたりな」
「そうなるから」
そしてというのだ。
「もうね」
「絶対に
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