暁 〜小説投稿サイト〜
Blue Rose
第三十七話 生まれた陰その一

[8]前話 [2]次話
                 第三十七話  生まれた陰
 優花と龍馬はハウステンボスで遊んだ、時間はその中で確実に進み。
 夕方になった、ここで龍馬は優花に言った。
「晩どうする?」
「晩御飯?」
「ああ、実は俺ホテルの予約の中でな」
「ディナーとか」
「それ用意してもらってるんだよ」
「それじゃあ」
「そっちで食うけれどな」
 こう優花に言うのだった。
「御前はどうするんだ?」
「私は」
 実は予約も何も入れていない、今ままで考えてもいなかった。
「特に」
「ないか」
「そうなの」
「じゃあこっちで何か食ってくか?」
「けれど龍馬は」
「いいさ、それ食って後でな」
「ディナーもなの」
 優花は龍馬に問い返した。
「食べるの」
「そうするからな」
 笑って優花に言った。
「だからな」
「じゃあ」
「ああ、何食う?」
「そうね、午前中はソーセージとワインだったし」
 優花はこのことから話した。
「それでお昼はイタリアで」
「ドイツにイタリアだったな」
「それじゃあ次は」
「スペインにするか?」
 明るく笑ってだ、龍馬は優花に言った。
「そっちにするか?」
「スペイン料理、パエリア?」
「それにするか?それでな」
「やっぱりワイン?」
「飲むか?」
「若し今日飲んだら」
 その午前中と昼のことを思い出してだ、優花は少し顔を曇らせて龍馬に言った。
「四本目よね、ワイン」
「それでディナーで五本な」
「物凄く飲むことになるわよ」
「たまにはいいだろ」
 笑ってあ、優花に返した。
「そうしてとことん飲むのも」
「飲み過ぎでしょ」
「お昼のはもう抜けてるさ」
 三本飲んだそれはというのだ。
「すっかりな」
「色々な場所歩いたから」
「それでな」
「だからなのね」
「もう酔ってないしな、たまにはな」
「そこまで飲むのもいいっていうのね」
「ああ、それじゃあ行くか」
 今からという言葉だった。
「パエリア食いに」
「晩御飯はスペインね」
「そうしような、それでそれ食ったら」
「帰るのね」
「そうするか?」
「ええ、やっぱり暗くなる前に」
 アパートにとだ、優花は夕刻の赤いハウステンボスの世界を目で見回しながら言った。
「帰りたいから」
「じゃあ今すぐにな」
「そのお店に行って」
「パエリア食おうな」
「それじゃあ」
「ワインは赤な」
 龍馬はワインのことも話した。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ