インターバル
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く、『即死しなかっただけで奇跡』みたい。あとね、もしカートリッジやローズソルが使えたとしても、私のオリジナルに使った治癒魔法は特殊なものだったから、どちらにせよ結果は変わらなかったと思う」
「特殊なもの?」
「マキナちゃんがエナジーを使えるのは知ってるよね。あの時使った治癒魔法は、最初だけは魔力で発動したものだけど、残りがごくわずかだったからすぐに枯渇した。だからマキナちゃんは治癒魔法をエナジーで維持し、そのまま生命力全てをエナジーに変換してでも私のオリジナルを治療し続けたんだ」
「エナジーで治癒魔法を……」
「それに当時の私のオリジナルは暗黒物質の濃度が高すぎて、魔力だと効果がほとんど無いから、崩壊より早く治癒するにはエナジーを使わないといけなかった。そしてその甲斐もあってか、私のオリジナルは辛うじて命を繋ぎ止めた。とはいえ……今後も生きていくには色々問題が山積みなんだけどね」
「問題?」
「詳しい部分は検査の結果次第だけど、大体の予想はできるでしょ? 例えば生体ユニットにされる際に頭の中をいじくられた可能性とか。もしかしたら心を歪められて、前と違う人格になってることだってあり得るし……」
「非人道的行為に定評があるスカルフェイスのことだから、確かに過剰な洗脳や精神操作をされた可能性は十分あるね……」
「他にも、寿命がどれだけ残っているかって問題もある。暗黒物質に侵された身体という意味ではサバタさんと同じ……ううん、それ以上に悪化しているかもしれない。なにせ一度ヴァンパイア化してしまったし、月光仔の血も流れてなくて元々耐性が弱い以上、残りの生命力は察するに余りあるって感じだもん」
「お兄ちゃんのように、寿命の短い身体になってしまったってことか……。オリジナル・なのはのアフターケアは慎重にする必要があるみたい」
「それに……本人の意思が無かったとはいえ、背後からマキナちゃんに殺傷行為を行い、あまつさえ奪った心臓を喰った。こんな猟奇的なことをしたと公に知られれば……いや、シャロンちゃんに知られればどうなるか、正直嫌な想像しか出てこないよ……」
「シャロンにとっては同じアクーナ出身で、生き残った最後の友達が殺されたと知れば、家族を失ったも同然の苦しみを抱くに違いない。その辛さは私もよく理解できるよ」
「でも……隠すなんて真似だけはしたらいけない。卑怯者みたいな逃避なんて絶対駄目、ちゃんとありのままに伝えなきゃならないんだ……」
「うん……」
いざ伝える時の事を思うと気が重くなるが、それが生き残った者の責務であることを、なのはもフェイトも重々把握していた。
「私のオリジナルについては一旦ここで区切るよ。今度は現在の状況……要するに戦いの後について話すね」
マキナが死んだ
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