インターバル
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ある。なんか悪い話ばっかりで、同じ“私”としては気が滅入るなぁ……。冗談でもいいから、何か良い話とかは無いの?」
「……ないわ。今生きてるだけで奇跡的、そんな命が繋げられてるだけマキナちゃんの治癒が凄まじいレベルだったことが伝わってくるぐらいよ」
「シャマルさんが断言するなんて……それほどまでに酷い状態なんだ。だからこそマキナちゃんがいてくれれば、って思うのは私の願望なのかな……?」
「マキナちゃんなら薬学の知識や旅の最中で知った情報で何とかしてくれそうな気がするのは、私も同感よ。多くの世界を旅して見聞を広めてきた彼女には、私達が把握していない色んな知識や発想があった。今となっては後の祭りだけど……」
結局、シャマルの話を聞けば聞くほどオリジナル・なのはの状態が過酷であることを実感させられた。隣で話を聞いていたフェイト達も、彼女の今後に大きな不安を抱かざるを得なかった。
「彼女の意識が回復するのもまだ時間がかかるだろうし、目覚めたら目覚めたで問題が山積みよ。もう何が最善なのか、私にすらわからないわ……」
「でも、ここから先はオリジナルの問題だ。私だって四六時中、命を狙われた状況をジャンゴさんやマキナちゃん達のおかげで乗り越えられたんだもん。とはいえ、まだ全部終わってないし、あっちはあっちで前途多難って奴だけど、こればかりは頑張るしかないね」
「うん……」
「まぁ、確かにしゃあないわ。リンカーコア破損、細胞と遺伝子崩壊、ヴァンパイアの左腕と、問題はそれぞれデカいから治るまでかなりの時間がかかるけど、そこは―――」
「――――治せるぞ」
「私らが支えるしかあらへ……ん? アギト、今なんかとんでもないこと言わんかったか?」
今も“報復心”を必死に抑え込んでいるアギトの聞き逃せない発言を受け、はやてやこの場にいる者達は一斉に、まさかと言わんばかりの視線を向ける。「あ〜!」と頭をかきむしった後、アギトは吐き捨てるようにぶっちゃける。
「今言った奴の中の一つだけなら治せるんだよ。細胞と遺伝子崩壊は、オメガソルで治療できるんだよ!」
『えぇぇええええええええ!!!!!』
「あ、アギト! それ、マジなんか!?」
「ああ、マジだ。オメガソルは治療薬の極致、放射線の被爆すら治してしまうほどの効果がある。吸血変異やリンカーコアに効果は無いが、人の身体の内側を元通りにするって点にかけては他の追随を許さない。寿命まで治せるかは知らないが、一応それなりに戻ったりはするんじゃないか?」
「どんだけや! あの子、治療にかけてはとっくに次元世界の常識を超えとらんか!?」
「さっきまでこれでもかと言わんばかりに、こっちのなのはが短命になったことの暗雲を示してたのに、マキナの薬一つでまさかの一蹴
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