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リリなのinボクらの太陽サーガ
インターバル
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ろ、まだ癒えていない。闇の書に運命を狂わされた者同士、兄様に救われた者同士、そういった様々な事情があるから、主も騎士達も皆マキナには特別な思い入れがあった。なのに……ずっと旅していた彼女としばらくぶりに話せるかと思えば、いきなりこんな別れになってしまった……。最近どうしてるとか、どんな世界でどんな人と出会い、どんなことをしてきたのかとか……いっぱい……いっぱい話したいことがあったのにな……」

「…………。……姉御ってさ、あれで意外とお人好しなんだよ。誰かに助けを求められたら、ぶつくさ文句言ったりはするけど、何だかんだで助けてくれる。理想ばかり口走って何もしない奴なんかと違って、ちゃんとその状況を想定して、その上で助ける方法を模索してる。怪我で泣く人を治し、病気に苦しむ人に薬を与えて……そうやってあんた達の知らない場所で苦しんでた人達の力になってきていたんだ……」

「ああ……管理外世界での彼女の噂は私もいくつか聞いている。中には姿を見つけた者に幸福を運ぶゴールド・フォックス、なんて都市伝説じみた噂もあったな」

「姉御の性質は狐より狼寄りなんだけどな。とにかくだ、姉御はいつも現実的に物事を判断して、リスク計算もしっかりして、行動を起こしてきた。サバタから受け継いだ文化的遺伝子(ミーム)を絶やさないために、彼に助けられた身として長生きできるように、ずっと頑張ってきたんだ。なのに……なのにさ、なんで知り合いに裏切られて死ぬ羽目になってんだよ? どうして助けた相手に殺されなくちゃならねぇんだよ?」

「それは……」

「そんなのアインスに訊くな……責めるならアタシにしてくれ」

酷く暗い表情でオリジナル・なのはが検査されている部屋を見つめていたヴィータが、困惑するアインスに代わってアギトに言う。近くにいたシグナムとザフィーラも眉をひそめながらもあえて口を挟まず、事の成り行きを見守る。

「昨日さ……マキナに言ったんだ。アタシの代わりに絶対なのはを守れって。あいつ……クローンの方だけじゃなくて、オリジナルの方にもその約束を適用させちまったんだ。だから……」

「は? 自惚れんじゃねぇよ鉄槌の騎士。お前、まさか自分のせいだ〜なんて定番のセリフでも言うつもりか? マジでそんなこと思ってんなら、本気でぶっ飛ばすぞ。それは姉御の決意を侮辱することになるからな!」

「う……! だ、だけど! もしアタシとの契約がマキナに少しでもあの行動をさせる要因になったのなら、責任はアタシにもある! そもそも4ヶ月前、あいつを守り切れていれば……アタシがもっと強かったのなら……!」

「細かいとこまで生真面目な奴だな……。だったら言わせてもらうが、過労とか撃墜とか、そういうの以前にあんた達がちゃんとオリジナル・なのはを見張ってれば、こんな事にはな
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