インターバル
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て、グルメリポーターにでもなるつもりなのか……? いや、それはそれで構わないんだが……このレポートを見るに、リスべスに胃袋をガッチリ握られているのは察せるな」
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管理局フェンサリル支部、医務室。
ガラスを隔てた向こうの、精密検査を行う機械がある隔離された空間にオリジナル・なのはが横たわっており、騎士達が見守る中、シャマルが傍らでその検査結果を確認しながら、はやての右眼を小型ライトを当てて調べていた。
「はやてちゃんの右眼はしっかり治療されてるから、傷跡は残らないわ。視覚の神経も馴染んできただろうから、もう見えるようにはなってると思うけど、どんな感じかしら?」
「なんちゅうか……さっきまではぼやけとったけど、今では前の眼よりくっきり綺麗に見えとる。まるで一昔前のガラケーから最新スマホのに変えたぐらい、レンズの精度に違いがあるで」
「なるほど……狙撃手も担えたほどの眼だから、はやてちゃんにも高い視力を与えてくれてるのね」
「せやな。これから先、広域殲滅魔導師として戦況を把握しやすくなるし、近接戦でも敵の一挙一動を見抜きやすくなる。……ってアカン、これじゃあバトル脳な言い方やん。どうせなら日常的で平和的な表現をせえへんとな。例えば……めっちゃ遠くから道具無しでムフフな覗き見ができるとか」
「はやてちゃん……」
「冗談や冗談! この眼はマキナちゃんの遺産やからな、正しく使わんとバチが当たるわ。……フェイトちゃん達のように、私達もデカい借りが出来てもうた。大きすぎて到底返せないほどの……なぁ」
「見えるもの全てを救えるのは神だけ。人間は神には絶対になれない。全てを救いたいのなら、自分の命を差し出す覚悟を示してから……。サバタさんが昔話で言ったことが、こんな形で訪れるなんて……」
「オリジナルのなのはちゃんを救ったら、マキナちゃんが犠牲になるとか、まるで命を等価交換で支払わされたようなもんや。……サバタ兄ちゃんを目指して、憧れて、崇めて、あまつさえあの世まで追いかけてしまった。なんやろ、私に近い人から死んでいくとか、不条理過ぎひんか? まったく、どうしてこんな結果になってしまったんやろ……」
顔を伏せて、シャマルはやりきれない哀しみを吐露する。はやても右眼に掌を当て、そこに宿った琥珀色の眼の本来の持ち主に思いを馳せる。そんな彼女達を少し離れた場所から見守るアインスは、マキナのデバイス・レックスを手に落ち込んでいるアギトに話しかける。
「アギト……君にとってマキナはロードだけでなく、大切な……とても大切な家族だったんだね。そんな人を失った悲しみは、そう簡単に拭えるものではない……」
「………」
「私だってそうだ。2年前の痛みは実のとこ
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