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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
贖罪-エクスピエイション-part4/学院の危機
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けて軽蔑を強めるが、その直後だった。逆に自分がシュウから睨まれた。
「あんたは少し黙っていろ。俺はこの男と話をしているんだ」
「ちょ…!」
まさか自分まできつく割れると思わなかったキュルケは面食らったが、シュウは無視した。
「先生、死は確かに恐ろしい。この世でそれ以上に恐ろしいものなんて思いつかないかもしれない。別にあんたが怖がることを恥だとは思わないし、あんたが俺たち全員の身を案じているのも理解した。
だが…ここで退いたら、あんたはきっと一生後悔するぞ。人質にされた生徒を救えずにのうのうと生き延びのびたことを」
「…!」
シュウは、死を恐ろしく思っているコルベールに対して、苛立ちはあっても軽蔑まではしなかった。だが、少なくとも…かつての自分のように後悔してほしくなかった。
彼からここまで強く言われ、コルベールは息を詰まらせた。そしてついに自分が折れるしかないことを悟った。
「…わかった。なら私も力を貸そう」
「いいのか?」
「ここで君たちを説得しても時間の無駄だからね」
「何か案があるというのか?」
アニエスが一応話を聞いておいてやる、そんな感じの姿勢でコルベールの言葉に耳を傾けた。
「ああ、だが時間が無い。アニエス君、中にいる賊たちを説得してくれ」
「説得ですって?まさかそれが案なの?」
キュルケが、コルベールの提案がそんなものだったのかと思ってしまうが、コルベールが首を横に振った。
「いや、あくまで時間稼ぎだ。説明している暇は無い。とにかく時間を稼いでくれ」
「…いいだろう」
「ありがとう。クロサキ君、着いて来てくれ。一度私の研究室に向かおう。そこに作戦に必要な道具がある」
「了解」
コルベールはシュウを連れて、一度二人で彼の研究室へ急いだ。
「本当に大丈夫かしら?」
「…たぶん、大丈夫」
まさか逃げる算段でもするつもりではないのだろうかとも、キュルケは疑惑する。タバサは大丈夫とは言うが、それでも疑心がぬぐえなかった。
アニエスはすぐに部下を集めた。少なくとも奴らが捕まえていない人間の中で存在に気づいているのは、銃士隊だけ。集めた部下たちには食堂を、窓のあたりに配備する形で包囲させ、中にいるメンヌヴィルたちに向けて説得を試みた。
「賊共、聞け!我々は女王陛下の銃士隊だ!我々は貴様らをすでに包囲している!人質を解放しろ!そうすれば命まではとらぬ!」

アニエスの声は、食堂内にいるメンヌヴィルや人質にされている人々の耳にも行き届いた。
「アニエス君…!いかん、逃げなさい!この男は…」
この男は…闇の巨人なのだぞと、外にいるアニエスに忠告しようとしたが、すかさずメンヌヴィルがオスマンを鉄製のメイスで殴った。
「ぐ…!!」
「オールド・オスマン!」
「学院長!!」
殴られたオスマンを見て、生徒
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