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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第七十四話 捕虜交換式典に行ってきます!
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のである。
一同が座ったのは、大きな円テーブルであった。既にワイン、ノン・アルコール飲料、ウィスキー、ビールそのほかの飲み物と、数々のつまみ、アイリッシュシチューの入った保温鍋、保温器に入っているビュッフェ形式の食べ物などが用意されている。
「まずはワインで食事にしたいところだが、時間の都合もあるだろう。先に要点を話しておこう。」
ウィトゲンシュティン中将が何か言いかけるのをシトレが手で制してそう言った。
「昼間の会議の様相を簡単に話しておく。」
シトレはそう言って明白かつ正確に会議の模様を話した。
「彼女は合理主義者なんですね。」
シトレの話が終わってから、アッテンボローがそう漏らすまで、誰一人口を利かなかった。
「冗談を言っている場合か?」
と、キャゼルヌがたしなめる。
「冗談を言いたくなるような場合だからですよ。そうでないとやっていられません。」
うむ、とシトレが重々しくうなずいた。
「情報部からの報告によれば、シャロン・イーリス少将、いや、すでに中将か・・・。」
シトレが時計を見た。後日辞令が降りることになってはいるのだが、すでにシャロンは中将に本日18:00付で昇進することが決定していたのである。ウィトゲンシュティン中将が咳をしたのが唯一の沈黙を破る音だった。
「イーリス中将は水面下で各界の有力者と交流を広げつつある。」
ウィトゲンシュティン中将の話を聞いたヤンたちはひそかにシトレにプライベート経由で事の次第を話したのだった。ウィトゲンシュティン中将が公に何も言わない以上、公には何一つできないからである。また、ブラッドレー大将がここにきているという事は、シトレが彼に話したという事だろう。
「軍内部では主戦派というよりも、情報部門、補給部門、そして一部の宇宙艦隊司令官の間で、彼女への支持は高い。何しろ彼女は帝国侵攻ではなく、その逆侵攻を誘い、殲滅する戦略を掲げている。補給部門としてもその方が作戦立案をしやすい。情報部門にしても腕の振るいどころだろう。主戦派はよい顔をしてはいないが。」
ウィトゲンシュティン中将がやや硬い顔をしたので、彼女もまた主戦派の一人であることはすぐに分かった。誰も声は上げないが、ルフェーブル中将、ホーウッド中将、アップルトン中将、ベシエール中将などがその旗頭である。
「で、シトレ。お前はどうするつもりだ?俺としては今の段階で、目くじらをたてる必要性はないと思うが。第一彼女が何をした?ウィトゲンシュティン中将を殺すと口走ったくらいだろう。」
と、ブラッドレー大将。ウィトゲンシュティン中将がかすかに顔をしかめるのがアルフレートとカロリーネ皇女殿下には見えた。その時のことを思いだしたのだろう。
「おっしゃるとおり、表面上は彼女は何も動いてはいません。ですが、その言動からは危険な匂いがすることは閣
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