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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第七十四話 捕虜交換式典に行ってきます!
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ロイレイン・フィオーナ。フロイレイン・ティアナ。」
ラインハルトはフィオーナとティアナに顔を向けた。
「キルヒアイスと共に各星系にある捕虜収容所にいる捕虜の収容を急がせよ。また、ささやかだが予算が降りた。反徒共の捕虜となった将兵一人一人に慰問袋を送ってやるがいい。」
と、ここまで話したラインハルトはキルヒアイスを見た。
「何か言いたそうだな、キルヒアイス。」
「はい、お聞きどけくださるならば、自由惑星同盟と称する反乱軍の将兵に対しても、何らかの慰問を行うべきだと思います。」
「理由は?」
「帝国そのものの行為というよりも、ローエングラム閣下のご厚意という形で行うことが重要です。そのことによって自由惑星同盟と称する反乱軍の将兵は、閣下個人に対して恩義を感じるように仕向けます。元々今回の捕虜交換を提案されたのは閣下です。そのことは既に帝国のメディアによって発表されておりますが、さらにここで布石を打つことが重要と考えます。これは将来の為でもあるかと思うのですが。」
「しかしキルヒアイス提督、ご意見はもっともだと思うが、それでは敵に対しての通謀行為だと後で糾弾されはすまいか。」
と、ルッツが懸念顔で言った。未だキルヒアイスは少将であるが、ラインハルトの半身と言われる彼に対しては諸提督も一歩譲った扱いをすることが多い。それは背後のラインハルトを恐れているのではなく、彼の人柄によるものであった。
「形となって残るものではその可能性もありますが、道中の厚遇についてはどうこう言われることはあまりないのではないかと思います。そもそも今回の捕虜交換については閣下に一任されていることでもありますから。」
一同はなるほどと思い、キルヒアイスの考えに賛同する意思を示した。
「キルヒアイス。卿をその責任者として命ずる。自由惑星同盟と称する反徒共の将兵に対し、相応の厚遇を尽くせ。ただし、それは帰還してくる帝国の将兵に対しても同様、いや、それ以上の処置を行うように。それを忘れるな。」
「はい。」
キルヒアイスはうなずいた。自由惑星同盟の将兵に対してのみ厚遇をすることが後々どういう結果になるか、それを知らないキルヒアイスではない。バランスを取る上でも帝国の帰還兵に対しての処置も怠らないように・・・いや、自由惑星同盟の捕虜以上の厚遇をしなくてはならない。そして一番重要なのは、これらが帝国ではなくラインハルト個人から出た「厚意」によって行われた、という事を認識させることである。


その後、ラインハルトはヒルダと共に元帥府執務室で決済事務を行いながら、何気なく先ほどの様相を話した。ヒルダはそれについて特に表立って賛同もせず、また、反対もしなかった。一介の秘書官としての分をわきまえた立場をヒルダは片時も忘れることはなかったのである。また、ラインハルトもそれを知って
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