外伝 ダンまち編 その2
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していない。楽しかったしな」
とはミィタだ。
「ああ、確かに楽しかったな」
そうフィアットも言う。
冒険者も無所属も神も人も関係なく笑いあい、切磋琢磨して作り上げた集団建造での最高傑作。
一人一人が自分の持てる技術を十分に出し切り、ぶつけ合った。
そこには確かに集団として一つの目標に向かう確固たる意思があったし、皆がファミリアの垣根を越えて笑い合える、一つの可能性を示唆もしていた。
「だから今回は」
「ああ、全力で」
「叩き潰すっ!」
ミィタ、月光、フィアットの目に剣呑な光が宿った。
「相手の勢力は三千を超える」
「たかだか三千っ」
「一人ノルマ600。丁度いいハンデだろうっ!」
団長の言葉にミィタ、フィアットと戦意高揚させていく。
「よろしい、ならば戦争だ。相手に目に物を見せてやろうっ!」
おーっ!と団長の言葉に鼓舞されて皆右腕を振り上げる。
「あ、そうだ。はいこれはアオが使って」
そう言って一振りの剣をミィタはアオに手渡した。鞘に収められたままアオはその剣を受け取る。
「これ、使うのか?」
「当然。そしてアレもね」
「あれか…まぁしょうがないか…」
アオもさもありなんと納得し作戦会議は終了。
さて…戦争遊戯が始まった。
敵は鋒矢の形に部隊を配置し前進してくる。
あれに飲み込まれればたった五人の部隊などただの蹂躙されて終わるだけだろう。だが…アオ達の準備も万全だった。
ガンッ
とまず月光が盾を地面に付きたてると呪文を詠唱し始めた。
相手はまずこちらの動きを見ようと動かない。まぁ余裕の現われで、今回参加した冒険者の大半はすでにだらけ切っている。
ファミリアの指針に従って参加しているだけの冒険者も多い。
そこにまず月光が先制する。
「ボミオスっ」
敵軍全体にかけられる敏捷低下のデバフ。
「な、なんだ?なんか急に体が重く…」
と戸惑う冒険者達をよそに月光の周りで呪文が木霊し。第二射。
この対軍戦の為に装備した『やまびこのぼうし』の効果だ。
続けざまにさらに月光はボミオスを行使し相手の敏捷を下げに下げる。
気がついた上級冒険者が解呪を試みるが、遅い。
月光の後ろで既に詠唱を終えていた団長が杖を振り上げた。
「イ・オ・ナ・ズ・ンっ!!」
極大の爆発魔法が炸裂。一部隊を木っ端微塵に吹き飛ばす。
さらに呪文が木霊する。
これだけ大規模な魔法の発動に二発目は無いと、後列にいた歴戦冒険者は奮い立ち一歩前進しようとして…
「わぁああああああっ!!!!???」
大爆音に飲み込まれた。
「投擲部隊、て
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