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提督はBarにいる。
ブルネイ第一鎮守府・戦力考察
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いる(青葉調べ)。その後も提督の作り上げたカリキュラムは鎮守府の『伝統』として残り、新人の艦娘を漏れなく阿鼻叫喚の地獄へと叩き落としている。

 そんな艦娘達の戦う様は、『軍隊』というより『砲撃や雷撃の出来るヤ〇ザ』の様だと恐れられ、いつしか提督は元ヤ〇ザの組長だったのでは?という不名誉な噂まで立ったという。いつのまにかそんな噂は立ち消えになったが、代わりに『金城提督を悪く言うと、夜な夜な金属バットを持った鬼に追いかけ回される』という都市伝説が発生していた。


 話を戻そう。ブルネイ泊地に所属する艦隊の纏め役である以上、金城提督の艦隊は部下の艦隊の教導や演習に『胸を貸す』事もしばしばである。その際にも身体に染み込んだ戦闘方法は劇的な効果を発揮し、

『戦艦を投げ飛ばす駆逐艦ってそれ駆逐艦?』

『球磨と多摩はもっとこう、アニマル的な感じだと思ってた。……あれは違う、アニマルじゃなくてビーストだ』

『ウチの長門が駆逐艦を見る度に怯えるようになった』

『アイエエ……ニンジャ?ニンジャナンデ!?』

『おい、砲雷撃戦しろよ』

 ……等々、演習を行った艦隊に多大な影響を与えたのである。それに対して金城提督本人は、

「寧ろ人の形してんだから、格闘戦に持ち込まれる可能性を考慮しないのが悪い」

 と一蹴して見せた。大本営でもかなり議論が紛糾したらしいが、それを納得させる以上の戦果を叩き出していた為に、不問とされたらしい。以前、我が鎮守府に訪れた吉野三郎大佐率いる『第二特務課艦隊』の面々を『クレイジーな連中』だと金城提督は評していたが、金城提督が率いる艦隊の面々も大概であったのだ。




 そんな脳筋という言葉だけでは片付けられない超武闘派の鎮守府である。当然の流れながら『最強は誰か?』という話題がよく出てくる。新任の多くは金剛・加賀・武蔵等のケッコン艦……所謂嫁艦の中でも錬度が高く、古参の艦娘を推す者が多いが、大概古参の艦娘達は

『陸上で艤装無しならば提督が最強』

 と口を揃える。その辺りを追究する為、筆者は何人かの有力な艦娘に話を聞いた。

《戦艦・武蔵の話》

「提督に勝てるか、だと?」

 昼下がり、取材への協力費として間宮のデラックスパフェを奢りつつ戦艦武蔵に話を聞いた。ケッコン勢としては後発である彼女だが、その大火力と堅牢な装甲は他のケッコンを果たしている戦艦達に見劣りする物ではなく、寧ろ勝っている者が殆どだろう。

「愚問だな。海上なら艦娘である私に勝ち目が有ろうが……陸上では艤装があっても勝てる気がせん」

 苦笑いを浮かべながらそう語り、アイスを頬張る武蔵にその理由を問い詰めた。

「実際な、私も提督に挑んだ事があるのだ」

 なんと。筆者の知らない所
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