ターン63 蹂躙王と荒廃のHERO
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札で毎ターン2枚ドローできるなら、わざわざデメリットのキツイ無謀な欲張りなんて発動を控えるわけだ。だけど、そんな考察はどうでもいい。
それより何より問題なのは前の僕のターン、覇王のフィールドにも墓地にも防御札はネクロ・ガードナー1枚しか存在していなかった、その点だ。あの時に躊躇わず壊獣の出現記録で覇王のドゴランをガダーラなりガメシエルなりクモグスなりに入れ替えておきさえすれば、スキル・サクセサー込みの攻撃で覇王のライフを0にすることができていたはずだ。僕のミスのせいで、最後の最後に詰めの一手を読み間違えたせいで、このデュエルを終わらせることができなかった。何が一撃が届かない、だ。デッキは僕に十分応えてくれていた、その力を持て余したあげく自分から勝利を遠ざけたのは、僕以外の誰でもない……!
グローアップ・バルブ 守100
「グローアップ・バルブをリリースし、E−HERO マリシャス・エッジをアドバンス召喚。このカードはレベル7だが、相手フィールドにモンスターが存在するならばリリース1体でアドバンス召喚できる」
エッジの名を持つものの、全身を黄金の鎧に包んだヒーローである本家エッジマンとは真逆のスマートな体に長い鉤爪を持つ悪のヒーローが覇王の場に召喚される。僕の目にはそのエッジマンとは似ても似つかぬ姿がヘル・スナイパー、ライトニング・ゴーレムと闇堕ちとはいえ順調に本家に近づきつつあった流れの中で、また十代が遠ざかってしまった象徴であるかのようにように映った。
E−HERO マリシャス・エッジ 攻2600
「この俺との勝負から逃げ出さなかった褒美として、貴様にはジムとかいう男と同じやり方でとどめを刺してやろう」
「え?」
そう言う覇王の手札にある、ここから見るだけでもわかるひときわ濃い闇のオーラを放つ1枚のカード。そのカードをかざし、デュエルディスクに叩き付けるようにして発動した。瞬間、そのカードめがけ全てのものが吸い込まれるような力が発生し、その場に全力で踏ん張っていないとまともに立っていられないほどの吸引力に体が持っていかれそうになる。
「な、何なのさもう!」
「見せてやろう!心の闇が作り出した、最強の力の象徴!絶対無敵!究極の力を解き放て!発動せよ!超融合!」
「超……融合……?」
超融合。その名を宣言すると同時に、カードの力がさらに膨れ上がる。この力、この壊獣たちが束になったのと同等、下手すればそれ以上のものを感じる。
そしてその吸い込む力が限界を超えた時、これまで防御姿勢を取って耐えていたラディアントークンが飛ばされて吸われていった。同時にマリシャス・エッジも飛び上がり、自分からその流れに飲み込まれていく。
「超融合は、俺の手札を1枚捨てて発動する。そして互いのフィールドから融
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