暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第39話「臨海学校」
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...。」

 男性にはわからない事情に、桜と秋十は苦笑いする。
 なお、例えそうだとしても、ユーリの抵抗は度を越えている。

「あ、来たみたいだよ。」

「だな。...さすがに秋十君レベルが相手だと逃げ回るのも無理だったか。」

「皆結構疲弊してますけどね。」

 歩いてきたマドカ達は、皆少なからず疲弊していた。
 逃げに徹した抵抗だったため、無駄に体力を消費したようだ。

「うぅう...。」

「...ユーリ、別に似合ってない訳じゃないんだから...。」

「そ、そうですけど...。」

「(...なんかデジャヴ。)」

 観念したらしいユーリが、簪に連れられてやってくる。
 ただし、バスタオルに身を包んで。ラウラと似たような状態である。

「ふぅ...もう、人前での水着だなんて今更だよ?学校だと指定のISスーツを着たりしてるんだし。あれも水着みたいな...あ、もしかして...。」

 ユーリを捕まえるために奮闘していたマドカが気づく。
 ちなみに、マドカの水着は千冬の水着の白いバージョンだ。(偶然同じだったらしい)

「桜さんがいるから....とか?」

「っ〜〜......はい....。」

 その訳を聞いた皆は、秋十を除いて納得した。ちなみに桜もその中の一人だ。

「はぁ...なのは!」

「了解っと。」

 一つ溜め息を吐いたマドカは、なのはに指示を出す。
 するとなのはは、がしりとユーリが逃げられないように肩を掴む。

「え、えっ...?」

「そー、れっ!」

「ひゃあああっ!?」

 そして、マドカがユーリを包んでいるバスタオルに手を掛け、一気に引っぺがした。
 さながら独楽のようである。

「あうぅ....。」

「...なかなか強引だな。」

 勢いよく回ったユーリは目を回し、それを見てシグナムがそう呟く。

「...かわいいよ、ユーリちゃん。」

「っ!?....はぅ....。」

 恥ずかしがっているユーリを桜が誉めると、ユーリは顔を赤くして気絶した。
 ...恥ずかしさやら嬉しさやらが限界を超えたのだろう。

「...桜さん、態とやってる?」

「あっはっは。」

「誤魔化さないでください。」

 笑って誤魔化す桜に、秋十の鋭い突っ込みが入る。

「それにしても、随分時間がかかってたんだな。ユーリちゃんは弱い訳じゃないけど、争い事は苦手だからそこまで時間がかからないと思うんだが...。」

「いやぁ、逃げに徹されたら私たちでもなかなか...。」

 ユーリは生身であればマドカやなのははおろか、シグナムにも劣る。
 それなのに時間がかかったのは...それほどまで恥ずかしかったのだ
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