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メン・タンク・マッチ:MTM
初動編
MTM:初動編 第6話:「修練(きょうしつ)」Cパート 後半
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合わせた。
照準器を覗き込む加埜は言った。
「OKだ」
すると、砲塔上面のハッチを開いた。そこから顔を出した天桐はシャーマンとハルナを睨んだ。
「よし、皆良くやった」
そう言ってから、一度大きく息を吸った。そして、
「撃てー!」
その叫びと同時に加埜は引き金を引いた。
ドガァァァン
大雨の中に一瞬だけ大きな光と砲音が発した。


あれから何分が経過しただろうか、降っていた大雨は徐々に弱まっていき、黒い雨雲は段々薄れていくことで、晴れ間が出て来た。練習場を太陽の光が照らすとあちこちでチカチカと光出した。
草木にたくさんついている雫が一滴一滴と下へ落ち、辺り一面に出来た水たまりには空模様が映っている。そんな練習場の中を一台のバイクが走っていた。乗っている岡野だ。彼女が向かっている先には、天桐達が立っていた。皆の前でバイクは停車させ岡野が降りると、彼らの間を通り抜け奥の方へ向かった。向かった先には、砲塔だけ突き出て地面に埋まったV号戦車N型と砲塔から白旗を掲げるシャーマンがあった。
岡野は、それを確認すると宣言をした。
「シャーマンの白旗信号を確認」
続いて後ろの二人へと振り返ってから左手を天桐達の方へ向け、言い放った。
「勝者、男子チーム」
その言葉を聞いた天桐は言った。
「おい、お前ら聞いたか?」
後ろの4人に振り返ると
「俺ら、勝ったって」
そう言った天桐に4人はそれぞれ答えた。
加埜は腕を組みながら
「そうだな」
矢元は右手でグッドを作り
「あぁ」
そして、なぜか雨合羽を着て泥だらけの城ノ崎、早間達はそれぞれそう言った。
「うん」「はい」
それから少し黙っていると全員は大声を上げて、勝利を喜んだ。
「「勝ったぞー」」
そんな彼らを、ハルナ達4人は見ながらと言った。
「負けちゃったね」
「そうですね」
「・・・うん」
ナツコ達3人がそう言っている一方でハルナは、
「嘘、・・・私たちの・・・負け?」
信じられない現状に驚いたせいか体が固まっていた。


結果が出たことで、各チームは互いに向かい合わせ横列に並んでいた。
岡野は、両チームの間に立ち号令をした。
「それでは、礼」
天桐達は、ハルナ達に向かってお辞儀をした。
「「ありがとうございました」」
彼女立4人も合わせてお辞儀をするが、負けたこともあってかか元気のない声で言った。
「「・・・ありがとうございました」」
ただハルナだけは無言のまま頭を下げた。
「・・・」
岡野は、シャーマンの方を向いて
「では、これから撤去作業に移りましょうか。撃破されたシャーマンは勿論だけど」
今度はV号を見て言った。
「あんな所に埋まったV号もね」
それには、天桐は申しわけないと顔をして返した。
「す、すいません」

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