暁 〜小説投稿サイト〜
メン・タンク・マッチ:MTM
初動編
MTM:初動編 第6話:「修練(きょうしつ)」Cパート 後半
[11/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初
を祝って上げるって楽しむってことですよ。自分は家族以外に余り誕生会とか祝われたことがなかったので」
「早間」
「だから、いいですよね本当に。こういうのって」
「あぁ、そうだな」
それから1分程して天桐は急に立ち上がった。
「わりぃ、トイレいくわ」
そう言って奥のトイレに入って行った。
天桐は用を足し終えてトイレから出ると横から女の声で話しかけられた。
「ちょっと」
天桐は声の方を振り返ると相手がハルナだったのが分かった。
「ん?どうした?」
と聞くとハルナは手招きして来るように言った。
「こっち来なさい」
(なんだ?)
天桐は理由を言わないハルナに仕方なくそのままハルナに連れられて行った。
来たのは厨房の裏にある小部屋だった。中は、店の仕事に使うものなどが入ったダンボールの山や大きな棚が置かれていた。
「なんだよ」
「その」
ハルナは両手を後ろに回してモゾモゾしていると、前に手に持っていた物を差し出してきた。
「ほら、受け取りなさい」
その差し出された物を天桐は手で取った。
それは、水色の包み紙で包まれピンク色のリボンで結ばれた長方形状の箱状の物だった。天桐は、それを自分へのプレゼントだと感じからして気づくと。
「あ、開けなさいよ」
「お、おう」
ハルナから言われての早速リボンの端を引っ張り解いてから包み紙を外し、中に入っていた白い箱を開けた。
「うん?これは、」
箱の中に入っていたのは、腕時計だった。
「腕時計?」
天桐の受け取った腕時計は、黒色の金属フレームに囲まれたアナログ式の針時計の中にデジタル系の小さい液晶タイプだった。バンド部分は黒い革で出来ていて全体から見て高いそうな腕時計に思えた。
その腕時計を見ている天桐にハルナから
「この前、決闘した時壊れたと聞いたから」
「あぁ、それで」
腕時計の理由を話されて納得した天桐は、正直に嬉しかったので礼を言った。
「ありがとな」
礼を言われたハルナは頬を少し赤らめ腕を組んだまま目を逸らして
「大切にしなさいようね」
そう言われた天桐は
「分かってる。大切にするよ。けど、いいのかこんなに高い物」
「別にそれ程高い物じゃないわよ」
ハルナはそう言っていたが、天桐はそれが嘘だと分かっていた。ハルナは気付いていないかもしれないが、貰った腕時計に値札がついていたのだ。開けた時に、その値札に書かれた額を天桐は見てしまった。
その額に5桁であることをしった天桐は、
(おいおい、めっちゃたけーじゃん。いいのかこれ貰って)
と一瞬悪い気がしてだが、本人の気持ちも考えて素直に受け取った。それから天桐は、
(さて、じゃあ戻ろうかな)
皆の所に戻ろうと思った時だ。後ろの出入り口の方から誰から見られているような視線を感じた。
パッと後ろを振り返
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ