第7章 聖戦
第158話 魔が……騒ぐ
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世界の二十一世紀のガソリンスタンドからオクタン価の高いガソリンが幾らでも調達可能。更に機関砲や機銃の弾薬に関しても量産された物であるが故に、ハルファスに対価さえ払えば幾らでも調達可能な物資と成る。
……と言う訳で、ガリアからではなく、俺個人の友誼に基づいた感情から燃料と弾薬を提供させて貰ったのだが。
流石にこの情報を知らなかったのか、それまで妙に余裕のある態度で臨んで居た悪い魔法使いジャック・ヴェルフォールに僅かな動揺の色を発する。
もっとも、見た目に関して言うのなら相変わらず魔法使いの帽子を目深に被った状態なので表情を確認する事も出来なければ、視線を追う事さえ難しいような状態なのですが。
「つまり、私はトリステインの竜の羽衣の能力を知っている……と言う事」
その能力の長所と短所についても。
更に畳み掛けるように言葉を続ける俺。それに、これも事実。確かにハルケギニア伝説の使い魔才人が操縦する零戦の能力がどの程度の物なのかは知りませんが、第二次大戦中の零戦の基本的なスペックならある程度は知っている。
「その上で言うのなら、少なくとも、今のマヴァールの飛竜騎士団の龍騎士を倒せる能力は、竜の羽衣にはありません」
そして、はっきりと言い切る俺。当然、これも事実。
但し、これだけでは言葉が足りないのもまた事実。今のマヴァールの飛竜騎士団……と言うか、戦場に立つガリアの騎士はすべて俺の仙術で強化されているので、少なくとも俺が知っている科学に立脚する兵器すべてに対してほぼ無敵状態となっている。……そう言う事。
零戦どころか、F22だろうが、ユーロファイターだろうが。ついでに言うと、ティガーだろうが、パンターだろうが、何が来ても問題ない。
こいつ等の攻撃も防御もすべて無効化出来る。俺の魔法……タオと言う魔法は徹頭徹尾そう言う魔法。相手の正体が分かっているのなら万全の策を準備する事が出来る。
むしろ、ヒノキの棒で力任せに殴られた方がより被害が大きくなる。そう言う類の術で防御を固めて有りますから。
「そんなはずはない! マヴァールの龍騎士が幾ら精強でも、ゲルマニアの竜の羽衣部隊は無敵のはずだ!」
俺は現実に竜の羽衣の火力を、速度をこの目で確認したのだ!
メッキが剥がれかけた、少し抑揚を失った声が響く。
しかし――
「ゲルマニアのネルフェニッチから出撃した航空隊。戦闘機に護衛されたリュティス爆撃部隊の事なら、ガリアの上空で待ち構えていたマヴァールの飛竜騎士団の手に因って全機撃墜されて終わったよ」
そもそも航続距離の短いゲルマニアの護衛戦闘機では、ガリア上空での爆撃機を護る格闘戦を長時間行うのは不可能なんだよ。
幾ら良い武器を用意しても、それを真面に運用出来ない司令官では
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