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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic20-C幕間〜Their Expectation〜
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クト・オルフェン。中央区アヴァロン、北区カムラン、南区ウィンザイン、東区ナウンティス、西区カールレオンの5区からなる。
治めているのは領主フライハイト家と、それに連なるグラシア家、ヴィルシュテッター家、カローラ家、アルファリオ家、トラバント家、ヴァルトブルク家からなる六家の七貴族だ。そして現在、アヴァロンにある聖王教会本部・議事堂の専用会議室にて、その七貴族の当主たちが円卓を囲んで険しい表情を浮かべていた。
「聖王オリヴィエ陛下のクローンであるヴィヴィオ様が拉致されてしまったと聞く」
「魔神オーディンのクローンであるフォルセティ君もまた拉致されたそうな」
「機動六課は何をしておったのだ! 護ると言うから預けておけばこの様だ! やはり教会本部預かりにすれば良かったのだ!」
「仕方あるまいに。六課の主力のほとんどが地上本部の防衛任務に回されておったからな」
「やはり教会騎士団からも護衛を付けるべきだったの。教会本部への襲撃も無かったしの」
「しかし万が一にも襲撃される可能性があった以上、こちらの防衛を疎かにするわけには・・・」
「せめてヴィヴィオ様たちの様子を見に行く任務を与えられていた、グリューン・ガルデーニエ、ゴルト・アマリュリスの隊を、地上本部警備任務が終わり次第向かわせれば良かったのだ」
中年・初老の男女が思い思いに発言していく。議題はやはり聖王女オリヴィエ・ゼーゲブレヒトのクローンであるヴィヴィオが、プライソン一派に拉致された話だ。オーディンもといルシリオンのクローンであるフォルセティも拉致されてはいるが、優先度で言えばヴィヴィオの方が高いらしい。
「しかしこれで、聖王のゆりかごが蘇るかもしれないということか」
ある中年の男性がポツリと漏らすと、「っ!」彼以外のメンバーが息を飲んだ。“聖王のゆりかご”。かつて聖王家が所有していた、超弩級の空中戦艦である。聖王を崇め奉る聖王教会にとって“聖王のゆりかご”はまさしく至高の聖遺物にしてシンボルとなる。だが・・・
「その万が一に備え、聖王のゆりかごの扱いを決めねばなるまいて」
「扱いも何も、我ら聖王教会が接収すればいいではないか」
「いやいや。管理局がそれを許すわけないぞ、トラバント卿。聖王のゆりかごは、分類上は質量兵器だぞ」
「何を仰る、グラシア卿。管理局とて艦船をいくつも有しているではないか。アレらも質量兵器に抵触するレベルだ。なれば、我ら聖王教会も艦を所有しても良いはず」
「トラバント卿もおかしなことを。局の艦艇とゆりかごを同格に見るのは間違いよ。ゆりかごは単艦で次元世界を席巻し、さらには次元震を起こしてベルカを始めとしたいくつもの世界を、生命の住めぬ不毛の地へと変えるほどの強大な力を有しておる。かような性能を持つ
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