第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#40
星魔の絶戦 千変VS星の白金FINAL〜Star Platinum The World〜
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・ワールド》』 と同じタイプのスタンドだったからか、
極限の絶望のどうしようもない状態まで
“追い詰められたコト” による精神の爆発か、
それとも、やはり……
何れにしても、止まった時は元に戻る、
彼等を包み込む運命の歯車だけは止まらない。
ズダンッ! 直上より降下した承太郎とスタープラチナが
周囲の残骸を巻き上げて着地した。
すぐさまに臨戦態勢に移行しようとするがしかし。
グ、ラアァァ〜。
TVのスイッチを切ったように、一瞬で視界が暈け暗転する。
連動して傍に佇むスタンドも掻き消える。
(こんなに、消耗するもんなのか……!)
片膝をつき額を手で絞める無頼の貴公子は、
襲い来る怖気と吐き気を懸命に振り切る。
(それとも、おまえの仕返しか?)
蒼白の美貌、すぐには立ち上がれないほどの困憊を余所に
顔を真っ赤にした少女の面影が過ぎった。
「フッ……護れもしねー 『約束』 なら、最初からすんなってコトか。
確かに、テメーの勝手で女泣かしてりゃあ、世話ねーよな」
男として、一番基本的で当たり前の事、
幼き頃、一度は誰かに言われた言葉、
ソレが、心の深奥を強く揺さぶり、
『究極の速度』 にまでスタンドを至らしめた。
「やれやれ、解ったよ。死ななきゃいーんだろ?
あのバケモノ相手に無茶言ってくれるぜ」
回復に幾ら時間を費やしても足りなかったが、
それでも承太郎は別物のように重くなった躯を引き起こした。
「すぐ迎えン行ってやる。だから、もうチョイ待ってろ」
前を向いて歩み出すと共に、彼にしか聞こえない言葉が口唇から零れた。
制服のズボンに右手を突っ込んだまま、ゆっくりと進む足並み。
遠間に見える小さな影、それでも誰より強くその存在を感じている。
戦局の詳解に、重大な齟齬が生じた事を詫びよう。
空条 承太郎と “千変” シュドナイ、
二人の男の戦いは先刻の最終激突で終わりではなかった、
『その先』 が在った。
ザッ!!!!!!
万全の状態なら数秒で詰まる距離を、
二人の男は数分かけてようやく詰めた。
互いに、最早戦闘出来るような状態ではない、
一流の戦闘者で在っても 「退く」 以外の選択に是非無き状況。
だが、此処に至るまでの経緯、幾度も潜った凄惨なる死線、
互いの矜持、誇り、信念の激烈なる相剋、そして、譲れない想い。
そのスベテが満身創痍の躯を突き動かし、真の 「決着」 へと赴かせた。
「よぉ、元に戻っちまったのか?
さっきの方がイカしてたぜ、テメー」
「フン、貴様こそ傍らの分身はどうした?
二人まとめて捻じ伏せてやろうと想っていたものを、つまらぬ」
ズタボロの学生服、十字痕の刻まれたダーク
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