第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#40
星魔の絶戦 千変VS星の白金FINAL〜Star Platinum The World〜
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なかった。
(なん、だ――!?)
耳に響く沈黙すら聴こえない、舞い散る木の葉、封絶の火の粉、
漂う気流すら“止まった” 絶対静止の世界で、
“その者” だけが動く事を赦された。
周囲の全ては動かない。
動かない、うごかない、ウゴカナイ。
ただ、上空に向かって飛翔していた承太郎とスタープラチナのみが、
その勢いに引っ張られて浮遊を続ける。
自身に何が起こっているのか、それを解き明かす術は在り様がなかった。
ただ 「結果」 のみが無常を喪失した空間で展開し、
それを認識出来る者はただ事実を受諾するのみだった。
最初は、幻覚だと思った。
訓練されたボクサーは相手のパンチが超スローモーションに見え、
事故で重傷を負った人間は脳内麻薬の異常分泌により、
一瞬が何秒にも何分にも感じられるという感覚の異変だと想った。
だが承太郎とスタープラチナは、敲き堕とされる檄鎚の表面を擦り抜け、
その先のシュドナイの脇へ “回り込んで動く事が出来た”
この間僅か0,5秒、戦況を覆すには余りにも短き 『時』
だが、この力の前には、
この 『能力』 の前には……
(いいの、か……?)
傍にいるにも関わらず、一瞥は疎か視線を前に向けたままの
シュドナイに承太郎は問うた。
視る陰もなく廃れた体躯それが裏付ける気炎と咆吼すら停止したまま、
紅世最強の男がただそこに在る。
(いいんだな?)
本体に連動して拳を握るスタンド、無動の絶界を突き破る一撃が、
心中で甦る少女の笑顔と共に閃いた。
「シャナ――ッッ!!」
そして時は、動き出す。
ドォッッッッッッッッッッグオオオオオオオオオオオオオオ
オオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォォォ
ーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!
完全停止空間で放たれた一撃、滞った時の流れも上乗せして、
通常を遙かに勝る威力としてその星拳は炸裂した。
着撃の手応えは無きに等しく、光を空間で弾かれたような感覚が脳幹を走った。
だがその成果は如実にして鮮烈、傍にいた雷獣が討ち堕とした檄鎚ごと
彼方へと弾き飛ばされる。
「――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――
――――――ッッッッッッッッ!!!!!!!!??????」
余りの出来事にシュドナイは声も出ない、
勝敗を論じるすら愚昧な、決定していた結末が
何の過程もないままに覆された。
その瞬間的破壊力のため極度の精神集中を要する
【弑弩ノ獄】 は、見た目の威圧感と裏腹に脆く解れて変貌解除、
七つの大獄、
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