閃光
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
「おおらぁ!!」
―――ギュルアアアア!!!
激しい殴打の嵐が怪物へと決まっていくが怪物はまるで答えていないのかように咆哮を上げると閃輝の首を締め上げるように掴みそのまま持ち上げる。掴まれた閃輝はそのまま腕に組み付き四肢に力を入れて腕を自らの力でもぎ取ろうとするが怪物の身体は異常に強固で全く揺るがない。それどころか組み付いている閃輝を地面へと叩き付ける。
「うぐぉ!負けるかよぉ!!」
今度は距離を取ってから一気に蹴りを腹部へと決めると流石に応えるのか後退しつつ呻くが後退しながら体をひねった怪物は長い尾で閃輝をからめとるように巻き付いた。動きを封じられた……ではない、ワザとだ。腰に下げている剣の師匠から授かった冥神剣を魔力を込めて抜刀した。抜刀とともに弾けた魔力で尾は身体が離れてそこを尾を切り刻んだ。
―――ギュルグアアアア!!!
流石に尾を切り飛ばされた痛みを感じたのか怪物はうなりをあげて苦しんでいる、そこを見逃す閃輝ではない。斬撃を速度を上げて振るいその斬撃を停止させる。それを幾度もなく繰り返すと閃輝の周囲を魔力の光で構成させた剣が浮かんでいる。それは冥神剣を怪物へとむけると一斉に怪物へと向かって突撃していった、まるで主に忠実な猟犬のようだ。
怪物は先程のような光線を吐き出し剣を迎撃しようとするが剣はそれをまるで意志を持っているかのように回避して次々と身体へと突き刺さり肉をえぐっていく。物理的なものには強い身体を持っているがエネルギーの塊である光の剣は深々と傷を残しては爆発を起こしていき更に怪物の身体をえぐり返していく。
「ラストだッ……」
『魔法陣展開!』
苦しみもがきその場に倒れこむ怪物、必死に立ち上がろうとしても身体の傷が深すぎて立ち上がることすら困難になっていた。そしてそこへ輝きの光が灯っていた。
「速度とは重さ、重さは速度。重ければ重いほど速度は上がり速度が速ければ、速いほどに重さは上がる。高速から生み出される重量と威力、その身をもって味わうが良い!!」
剣の刀身に展開された魔法陣は時を重ねる毎に加速して回転していく、そしてそれが頂点になったとき一閃!!剣が振り抜かれた、いや視覚でそれを捉える事など出来なかった。出来たのは振り切られた剣と怪物に刻まれた一文字の傷であった。傷には雷光が走り、それは徐々に激しさを増していき怪物は大爆発を起こし消えてなくなった。
『戦闘終了、お疲れバディ』
「サンキュセブン」
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ