暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
W 〜この街のW・これで決まりだ〜
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・・・・竜!!!!!」



竜の形となった地面が空中でくだを巻き、「奴」に向かって突進する。
砲撃を撃っていた「奴」はそれを頭上からくらって、さらにマキシマムドライブで爆発が起こる。





「やったのか?」

「まだだろうな。だが、確実にダメージは・・・・・・」






《イーター!!!》




「んなっ!?」


ガイアウィスパーが鳴り、「奴」をやったはずの炎がどんどん中心部分に集まって吸収されていく。



そしてすべてが食われ、そこにはイーターメモリによって右腕が変わった「奴」がいた。




「腹いっぱいだな・・・っと!!!!」


そしてその蛇のような右腕を真っ直ぐこちらに向け、そこから先ほどWが放った砲撃と同じモノが放たれた。



「ッ!!!」

「うぉお!!!!!」



Wと蒔風が転がってそれを避ける。
だがその砲撃は途切れることなく、まるで図太いレーザーのように大地を焼き切ってWに迫る。



『翔太郎!!守りを固めろ!!』

「わかっ・・・・てる!!!!!」


《ヒート!メタル!!》


Wがヒートメタルに変わる。
だがレーザーの威力を見るに、おそらくこれでも耐えられない!!!



「だアぁッ!!!!」


そこに蒔風が割って入る。
その手には超圧縮された獄炎弾があり、横に薙がれたレーザーとWの間に立ち、両手でそれを押しつける。


一瞬でそれが膨れ上がり、レーザーを押し返すが、それと同時に蒔風の足元も後退する。
そして二、三秒の膠着から、一気に獄炎が爆発し、Wと蒔風が吹っ飛ぶ。




「ぐっ・・・おい、蒔風!!!」

「ぐっ、がぁぁぁぁ・・・・・・・おグッ・・・っは!!・・・・・・」


蒔風がWに庇われる形で地面に落ち、胸を押さえて悶絶する。
そこに「奴」がツカツカと迫ってくる。



「イーターメモリはいかなるものをも食らう。そしてそれを使用者のレベルに合わせて吐き出すことも可能なのさ」



そう、それがこのメモリ、「捕食者の記憶」のイーターメモリ。


恐ろしいのはその顎や牙だけではない。
飲み込むというその特性こそ真骨頂。



「だから・・・どうした!!!」

蒔風が痛みを振りきって立ち上がる。
Wも蒔風に並び、「奴」を睨みつける。


だがその息は荒く、とても戦いができる状態じゃない。


それでも蒔風は言う。



必ず勝つ、と




絶対なんてものがどこの世界にも存在しない事を知りながらも、彼は言う。


必ず成し遂げて見せるという、覚悟を込めて。


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