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提督はBarにいる。
アニヲタ比叡の優雅な?休日・1
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府の提督と結婚した最高錬度の姉、金剛が優雅に紅茶を啜っていた。




「フゥ……大分腕を上げましたネー、榛名。これならdarlingに出しても喜ばれるネ。」

「ほ、本当ですかっ!?」

 嬉しそうに笑う榛名。背後にはお花畑のエフェクトが見えそうだ。

「あ、あの〜…?」

 すっかり忘れ去られている比叡である。

「Oh!比叡の疑問は何故私がここにいるか?でしたネ。今日は榛名とショートランドまでタンカーの護衛任務なのデース。」

 思い出したかのように比叡の疑問に答える金剛。ここブルネイはアジアでは数少ない産油国だ。海軍と協力関係にあるブルネイ政府からの要請で、他の泊地や鎮守府への油槽船団の護衛はよく頼まれる仕事だ。特にも高速戦艦である金剛型は喜ばれる。

「比叡姉様と私は長期遠征から帰ってきたばかりですから、今日は非番です。」

 いつもの制服ではなく私服に身を包んだ霧島がフォローするように答える。

「あー、そっかぁ。私今日やすみだったっけぇ。あ〜ん、それならもう少し寝てるんだったぁ〜!」

 ……これである。

「比叡、とりあえず身嗜みは整えた方が良いヨー?榛名、私達もそろそろ行きましょうか。」

「はい、お姉さま。では、行ってきます。」

「「いってらっしゃ〜い。」」

 そう言って霧島と共に姉妹を見送る比叡の服は、寝返りやら何やらのせいで乱れてはだけて、色々なモノが見え隠れしていた。それを霧島に指摘されて再び悲鳴を上げるのだが、それはまた別の話。



「ではそろそろ、私もデートなので出ますね。」

 霧島の私服に気合いが入っていたのはその為だったのか、と改めて思い返す比叡。今現在、霧島は憲兵さんとお付き合いしている。随分と順調なようで、最近はのろけ話を聞かされる事すらある。

「うん、楽しんで来なよ霧島。私は大丈夫だから。」

「では、行ってまいります。」

 そう言って出ていった霧島を見送りながら、さて自分はどうしようかとぼんやり思案する比叡。

「やっぱり積みアニメ消化しないとなぁ。……よし、今日は一日アニメの鑑賞会にしよっと。」 

 何を隠そうこの鎮守府の比叡、アニヲタである。普段からアニメやドラマ、映画等を夜遅くまで鑑賞しており、それが原因で寝坊したりしているのだが。しかしそんなダメそうな休日の予定が決定したはいいものの、それに反抗するかのように腹の虫がグウゥ……と怨めしそうに鳴いた。

「とっ、とりあえず腹拵えと買い出しが先かな?ウン。」

 一人きりの部屋で真っ赤になりながら、比叡は身支度を整えに戻った。
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