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落ちこぼれの成り上がり 〜劣等生の俺は、学園最強のスーパーヒーロー〜
番外編 生裁戦士セイントカイダーll
第6話 決死の生裁重装
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てる。ならばヒーローとして、俺は応えなくてはならない。
今の俺は、学園のヒーローなのだから!
「――生裁重装ッ!」
決死の覚悟でセイサイラーから跳び上がり、その瞬間にバックル部分の校章を反転させる。
すると、さっきまで俺が乗り回していたサイドカーが、荘厳な鎧と大剣に変形していく。
それらが俺の身体に吸い寄せられるように装着された頃には、既に俺はジャンプで連中の車の前に立ち塞がっていた。
「ぐっ――うううっ!」
わかってはいたが……やはり、重い。一歩踏み出すのにもかなりの体力を使うぞ、これは。
そういえば、セイントカイダーが登場し始めた頃はこの姿が主流だったという話を聞いたことがあったな。
おそらくその時から大路郎先輩が変身していたのだろうが……こんな鉛のような重い身体で戦っていたとは、恐れ入る。
生裁重装の重みで壁となり、車を止める――我ながら本当に無茶な作戦だが、俺のお粗末な頭脳では他に手段が思いつかなかった。
なにより、今は会長達の安全確保が先決だ。
「こ、このクソガキがァァァアァッ!」
連中の生き残り達の怒号と共に、黒塗りの車体が俺に衝突する。俺は両脚に限界以上の力を込める勢いで踏ん張り、両腕でボンネットを押さえ込む。
「うっ、ぐ、がああああ……あああッ!」
腹の奥底から絞り出すような声を上げて、俺はひたすら耐えようと足掻く。こんな無謀極まりない対処法、生裁軽装では絶対に無理だ。
だが、これでなんとかなるほど現実は甘くない。減速こそすれ、止まる気配が全くないのだ。
こちらは今にも、全身の筋肉が千切れそうなほどの悲鳴を上げていると言うのに、向こうは俺を跳ね退けようと馬力を高めていくばかりだ。
まずい……このままでは、確実に押し返される!
かといって、もうこちらも限界だし……くそっ、俺は「戦闘」も「自分にできること」に入らないような軟弱者だというのか!? 大路郎先輩のようなパワーがあれば、こんなことには……!
――「自分にできること」……俺にはもう、「できること」はないのか……?
そんな不安が脳裏を過ぎ――ろうとした時、俺は気づいた。
今までずっと、使えないと決め付けていた、最後の得物の存在に。
――あった。あったぞ! あと一つだけ、俺に「できること」が!
「――う、お、おおおおおおおっ!」
世に言う「イタチの最後っ屁」というやつだ。
俺は「両腕が二度と使い物にならなくなっても構わない」くらいのつもりで、背部に装備されていた「生裁戦士セイントカイダー」最大の武器――「生裁剣」を引き抜く!
もちろん、両手持ちの剣を片手間で扱えるわけがない。生裁剣を抜く過程で、必然
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